おりものの異変は病気の可能性も… 受診した方がいいおりものとは
更新日:2020/5/7
女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。
今回は「おりもの」についてのお話です。おりものについて理解していると、体の変化や病気に気づくきっかけになることもあります。おりものは、帯下(たいげ)とも呼ばれ、子宮、膣、汗腺からの分泌物が混じりあった粘性のある液体です。おりものには次のような役割があります。
1.膣内を清潔に保つ自浄作用
2.受精を助ける作用
3.膣内に潤いを保つ作用
膣は口や目と異なって「自力で完全に閉じる」ことができないため、雑菌が紛れ込みやすく、また性行為によって感染が起きるリスクもある場所です。そのため、膣の中に乳酸菌とよく似た善玉菌がいて、膣内を弱強酸性に保ち悪い菌が繁殖できないようにして膣内を清潔に保つ働きをしています。おりものがちょっと酸っぱい臭いがするのはこの良い菌がきちんと働いているためであり、正常な状態です。
正常なおりものは、透明~卵白様の色で、生理の周期によっては粘り気が強くなって糸をひくような状態になることもあります。色や量は生理の周期やその時の体調によって変化しますので、おりものの変化がすべて病気のサインとは言えませんが、次のようなおりものが見られた場合は受診した方がよいでしょう。