五感はウソをつかない! 「自分はダメな人間」から脱却できるNLPスキルとは?

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公開日:2019/1/15

『マンガでわかる! すぐに使えるNLP』(藤川とも子/日本実業出版社)

 人は1日に6万語程の会話を自分の中で繰り返しているという。この自分自身との会話を「内的対話」といい、そのうち8割がネガティブな言葉であるというから、これは聞き捨てならない。ネガティブな考えを無意識のうちに自分の中で繰り返されたら、夢や目標を達成するなんてとうてい無理なのではと思ってしまう。

 ではどうやって夢を叶えた人たちは過ごしているのだろう。ネガティブな言葉はネガティブな方向に自分を誘導するという。内的対話を止めることは困難だが、自分の過去を振り返って「あのときは頑張ったよね」「よくやっていた時期があったよね」と自分自身に励ましの言葉をかけることが、目標達成のリソース(資源)になるのだ。

 そこでNLPなのだ。NLPとはNeuro Linguistic Programmingの略で、「神経言語プログラミング」と呼ばれている。

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『マンガでわかる! すぐに使えるNLP』(藤川とも子/日本実業出版社)には次のようなことが記されている。

 NLPは、「神経」「言語」「プログラミング」三者の関係をもとに、脳と心を活用するための心理学であり言語学です。
 たとえば、仕事がうまくいかず「自分はダメな人間だ」と落ち込んでいる人がいるとします。この人は自分をダメだと思う思考のパターンを持っていますが、実は、このプログラミングを変えることは可能です。

 人は同じものを見ても三者三様に感じ方や捉え方が違う。脳は、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の「五感」を通してあらゆる物事を現実として認識している。この五感の使い方次第で感情や思考も変化する。なりたい自分をイメージするときに五感を使う(どんな映像が見えるか、どんな香りがしているかなど)ことで自分を変化させることが可能になるのだ。

 NLPには人間関係を円滑にしたり、心と身体をリフレッシュしたり、目標を達成したりとさまざまなシチュエーションで有効な手法がある。

 その一つに「ビジュアルスカッシュ」というものがある。「~したくないのにしてしまう」とか「~したいのに、できない」など心の中にある葛藤を解消したいときに使われる。

 転職したいのにできないと葛藤するGさんに「転職したいと思っている」が手の上にあるとしたら右手か左手かを問いかけて決めてもらう。そして、転職の意図は何かを尋ねる。

 次に、「現状を維持したいと思っている」を反対の手の上において、同じようにその意図を尋ねる。さらにそれぞれどんな感覚なのか、色や温度や形や大きさなどで表してもらい、Gさんに頭で考えていることを心で感じられるように五感を使ってもらう。

 その後、両手をゆっくりと近づけていく。両手を合わせてふたつのパートの感覚が違和感なく統合したらそれらは葛藤するものではなく統合できるものだとスッと心が感じることができる。

 温かい感覚や安心する感覚など、自分の感覚を素直に感じとることで、こうありたいという本当の自分に出会えるのかもしれない。

文=色川尚