「自称“サバサバ系”の女上司が苦手…」でも辞めるのはまだ早い!アラサー女性の味方本
公開日:2019/1/14
GoogleやTwitterの検索窓に「仕事」と入れると、候補に「辞めたい」「行きたくない」と出る。「嫌いな上司がいる」「やりがいがない」「給料に見合わない」…仕事がイヤな理由はそれぞれあるが、女性特有の問題というのもまた存在する。それが、働く女性における「出世しにくさ」「結婚、出産」「女子同士の付き合い」などだ。
『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(川崎貴子/大和書房)は、そんな事情で仕事がイヤになっているアラサー女子たちに「早まるな!」とアドバイスする1冊だ。女性活用コンサルティング業務などを行う会社を経営する著者が、自身の経験や仕事で得たテクニックを凝縮して綴っている。
仕事を辞めてしまう前に、まだまだ、あなたにはやれることがあるのかもしれない。ここで、多くの人が抱えているお悩みについての回答をいくつか紹介していきたい。
Q.自称「サバサバ系」の女上司が苦手です
A.「理想の上司ランキング」のせいです!
サバサバ系の先人女子は、実はこれまで重要な役割を果たしてきた。それは「女性が働く権利」を勝ち取ってきたこと。先人が努力して得たものを私たちは現在享受しているのだ。だから、それはそれでひとまず感謝しておこう。さて、サバサバ女上司が生まれるもうひとつの理由が、テレビドラマと「理想の上司ランキング」。もしかしたらその上司なりに自分を「デキる女」だと演出しているかもしれない。男社会で戦ってきた、そんなお疲れ上司を静かに見守っていく気持ちでいよう。
Q.実績がそこまでない後輩男子に、先に出世されてしまいました。
A.男尊女卑と怒る前に、会社のニーズとズレてない?
もしかしたら、その彼は自分より能力が下だと見えて、実は功績を出しているのかもしれない。あなたが腐ってしまう前に、やることがひとつある。それは「評価制度を上司に聞き、つまびらかにすること」。ただがむしゃらに頑張って、評価のツボを外していてはもったいない。それよりも評価ポイントに合った頑張り方をすることで、今まで得られなかった形の評価を得られるかもしれないのだ。
Q.いつかは欲しいと思いつつ、仕事が忙しくて出産のタイミングがありません!
A.タイミングなんて一生きませんから!
キャリアを積みたい女性にとって、考えれば考えるほど出産のタイミングはわからなくなるもの。著者によれば、働く女性には産むタイミングが存在しないからこそ、むしろいつ産んでもいいという。仕事というものは、いつも不確定要素を多分に含んでいる。タイミングが来るのを口を開けて待っていては、結局機会を失ってしまうかもしれない。著者は「結論、タイミングはない」と言い放つ。これはリアルに則った大変ためになるアドバイスではないだろうか。
本書は「メンタル編」「キャリア編」「ライフ編」の3つに分かれていて、自分に必要な項目を読むことができる。その中には「お茶出しの悩み」から「家庭での悩み」まである。女性であることで、社会でくじけそうになる人は少なくないだろう。著者は、これまで1万人以上の働く女性をフォローしてきた。本書の問題解決のアドバイスがリアルに感じるのはそのせいだ。たとえば普段、あなたが身近な誰かに助言を求めても、満足いく回答が得られなかったりすることもあるだろう。そんなときは本書を読んで、働く女性のプロの助けを借りてみてはどうだろうか?
文=ジョセート