ポテチの袋がパンパンにふくらんでいる意外な理由!? 【知らない人が多い!? 「平成31年版」理系の新常識】連載第6回
公開日:2019/2/4
大人になると、学生時代に苦手だった理系科目にますます距離を感じるという人も多くなる。でも、理系の知識は、健康に関わる医療だけでなく、私たちに身近な食べ物や電化製品や動物のくらしなど、生活に欠かせない情報にも必ず関わるものだ。
あなたが苦手だと思って遠ざけていた間に、常識だと思っていた知識はとっくに古いものになっているかもしれない。すでにくつがえされた古い情報や、科学的根拠のないエセ科学を口にしたら、「残念な人…」と評価されてしまいかねない。この連載では『日本人の9割が信じている 残念な理系の常識』(おもしろサイエンス学会:編/青春出版社)から、知れば誰かに教えてあげたくなるような最新情報を紹介していきたい。
■ポテトチップスの袋がパンパンにふくらんでいる理由を説明できる? (本書37ページ)
塩味、コンソメ…定番の風味だけでなく、期間限定やご当地限定、さらにはプレミアム級のものなど、魅力的な新商品で陳列棚を埋めるポテトチップス。毎回楽しみに買っているけれども、いつも袋がパンパンにふくらんでいて中身はスカスカじゃないか、と不満に感じている人は少なくないのではないだろうか?
だが、メーカーは何もパッケージに空気を入れて内容量が多く入っているように見せかけているわけではない。きちんと納得のいく理由があるという。
袋に入っているのはただの空気ではなく、窒素。ポテトチップスの油が酸化して風味が劣化してしまうのを防ぐために、充填されているそうだ。また、こうやって袋をパンパンにふくらませることで、輸送時や保管時にポテトチップスがつぶれたり割れたりしてしまうことも防いでいる。かさましを疑っていた浅ましい私を、どうか許してほしい。
本書では、健康や食生活に関わる身近な話題から、電化製品、IT、生物、宇宙といった幅広いジャンルにわたって、私たちがうっかりアップデートしそびれてきた「最新の理系の常識」を教えてくれる。根っからの文系体質だという人でも気軽に読むことができるだろう。平成生まれの人も、昭和生まれの人も、本書を片手にあなたの知識の「新旧度」を計ってみてはどうだろうか?
文=田坂文