通勤や仕事が憂鬱…そんな気分を追い払う25のコツ。やる気を生むために“捨てる”ものは?

暮らし

公開日:2019/2/7

『憂鬱な毎日は“いますぐ”やめなさい。』(岡崎かつひろ/きずな出版)

“腹が立つほど、清々しい朝だ。斉藤正は、社会人3年目を終えようとしている。彼にとって「今日」ほど憂鬱な「毎日」はない。「今日も嫌な1日が始まったか……」とため息をつきながら、会社に向かう準備をする”

 朝、目を覚ますとこんな風に感じることがある人は、少なくないだろう。「いくらがんばっても職場で評価されない」「会社のやり方に疑問はあるが、自分ではどうにもできないし、辞める勇気もない」といった悩みを抱えたまま、仕事に追われる日々を繰り返す。地に足のついた生活を送るのが、大人になるということなのだと自分に言い聞かせながら…。

『憂鬱な毎日は“いますぐ”やめなさい。』(岡崎かつひろ/きずな出版)は、そんな人にこそ手に取っていただきたい1冊だ。本書には、冒頭で引用した文中に登場する「とある憂鬱な男=斉藤正」の物語と並行して、憂鬱とサヨナラするための25の方法が記されている。以下で、その一部を紹介したい。

■「ドリームキラー」とは付き合わない

 たとえば、あなたが何か新しいことにチャレンジしようとするとき、それを止めたり、否定したりする人を「ドリームキラー」と呼ぶ。こうやって、だれかの邪魔をすることに喜びを感じるような人とは付き合わないのが鉄則。

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 さらに注意が必要なのは、家族や友人、恋人など、あなたのことを心配している人もドリームキラーになりやすいということ。この場合、家族や恋人に悪気はなく、あなたが傷つかないことを望んでいるだけなのだが、何かにチャレンジしようという人にとって、その心配は障害となってしまう。いまの自分を変えて、日々の憂鬱や不満を振り払うには、こうした人たちから距離を置いて自立することが大切だ。

■「仕事に追われて当たり前」という考え方をやめる

 仕事で感じる憂鬱から脱するためには、「仕事は追われるものではなく、追ってやるものだ」と考え方を変えることが必要だ。仕事を追うための詳しい方法については本書をご一読いただきたいのだが、ひとつコツを挙げるとすれば、「仕事の完成度よりもスピード」を重視することだ。

 多くの場合、仕事はあとからまた必要な修正をする前提で進めるもの。最初から100%の完成度を目指すのではなく、20%で一旦提出するつもりで進めて みてはどうだろう。こうすれば、上司のちゃぶ台返しで1日分の努力が水の泡…という事態もなくなりそうだ。

■小さな目標を決めて、とりあえずやってみる

 悩んだり、特別な理由もなく不安になったりする一番の原因は、目標がなくて暇だからだという。燃えるような目標が見つからない、という人も、とりあえず何かに取り掛かって実際にやってみることが大事だ。物事は、実際にやってみるまでわからないことが多い。

 たとえ三日坊主でやめてしまっても、考えてばかりで行動しないより、得るものは多い。また、感情はあとからついてくるものなので、ひとつの行動をきっかけに、やる気が燃えてくることもある。

 それでもなかなか行動に移せないという人は、まわりの人に宣言してしまうのがおすすめ。そうすると後に引けなくなって結果的に行動できるはずだ。

 そもそも、人はなぜ憂鬱になるのか? 本書の著者・岡崎氏によると、それは「きっと自分なら、解決することができるはず」と思っているからだという。もし自分にはまったく対処できないことなら、憂鬱になるのではなく諦めてしまうはずだ。憂鬱は「いままでの自分を卒業しろ」というサインなのだという。

 たとえば、朝の満員電車が憂鬱だと感じるなら、それはあなたが満員電車ではない現実を期待しているということだ。それならば、いつもより早い時間の電車を利用するのはどうだろう。こうして、憂鬱な気分になったときは「自分は、本当は何を期待しているのか」を一度客観的に分析してみてほしい。すると、その憂鬱に対処する術も自ずと見えてくるはずだ。

文=上原純