愛嬌ある犬と偉人の名言がコラボ。仕事や遊びを思いっきり楽しむ65の処世術
更新日:2019/2/13
長い人生の中で、私たちは何度も壁にぶつかる。目の前に壁を感じたとき、人はさまざまな方法で悩みや苦しみを解消しようとするものだが、そんな時にこそ読んでほしい本がある。
『人生はワンチャンス! 「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法』(水野敬也、長沼直樹/文響社)は、『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)の著者らによる1冊。偉人の名言と犬のかわいい写真を交えながら、仕事や遊びを思いっきり楽しむ方法を紹介している。
本書は全てのページが切り離せるため、書籍として楽しむだけでなく、お気に入りのページを好きな場所に貼ったり、家族や友人に贈ったりすることも可能だ。
本稿では、数ある収録作品の中でもあなたがすぐに気になるような、特にコミカルな人生へのアドバイスをいくつかご紹介していきたい。
■ビジネスで絶好のタイミングを掴むには?
テーマによって、全7つのカテゴリーに分けられた人生のアドバイスの中には、思わずクスっと笑えてしまうほどユーモラスなものもある。
今年こそ現状を変えたいと考えている方は多いはず。こうした想いを抱くと積極的に動いたり、これまでとは違った方向に歩みを進めたくなったりもするだろう。
しかし、未来を変えたいときこそ、闇雲に動くのではなく、絶好の機会を待つことが大切。そう教えてくれるのが、赤穂藩家老である大石内蔵助の生き様を例に挙げた一言だ。
「果報は寝て待て」ということわざがあるように、人には動くべきタイミングがある。行動を起こしていないと焦りや不安感が募ってしまうかもしれないが、ただひたすら待つことで運命が変わることもあるのだ。
現在、転職を考えていたり、昇進を狙ったりしている方はこの言葉や偉人たちの名言を肝に銘じながら、絶好のタイミングを掴める自分になってみよう。
■いやいやじゃなくて「夢中」になれるものを探そう
「努力をすればなんとかなるはず」「結果が出なかったのは努力が足りなかったからかも」…もしかしたら、人は「努力」という美徳を過大評価しているのかもしれない。そう教えてくれるのが“ロック”に収録されている「『努力』より『夢中』」というフレーズだ。
ここでは、万有引力の法則で知られるアイザック・ニュートンのエピソードが紹介されている。
物理学者、天文学者として偉大な功績を残したニュートン。彼について教科書で習った私たちは、その偉業を「努力の結晶」なのだろうとなんとなくとらえている。
だが、ニュートン当人はひとつのことに集中すると我を忘れてしまう性格だったらしく、アイデアがひらめいたり気になることを思いついたりすると、食事を中断して思案することに夢中になってしまったため、残った料理を片づけるために飼い猫が太ってしまったのだとか。
また、ある時は光の性質を研究するために、ひとりで庭でシャボン玉を作ってはじっと表面のツヤを眺めていたため、近隣住民から変な目で見られてしまったそうだ。
自分が本当に成し遂げたいことがあるならば、ただ闇雲に努力をするだけでなく、楽しくて「夢中」になってしまうような取り組み方をするのも悪くない。重要なプロジェクトや達成したい目標に行き詰ってしまったと感じるときには、こう考えて気分転換する大切さも覚えておきたい。
長い人生の中で私たちはさまざまなことを我慢し、幸せを逃してしまうことがある。人生はたった一度きりしかないが、「ワンチャンス」は自分の手で生み出すことができる。人生の先輩たちや愛嬌ある犬たちが教えてくれる全65個の処世術は、疲れ果てた心に染みる特効薬にもなるはずだ。
本作が気に入った方は同著者が記した猫版の『人生はニャンとかなる! 明日に幸福をまねく68の方法』(文響社)も併せてチェックして、人生をより豊かにしていってほしい。
文=古川諭香