ソファークッションは○個が正解だった! 今あるもので実現する“あか抜け部屋の作り方”
更新日:2019/2/11
突然だが、あなたは“あか抜けた部屋”を作るためには、何が必要だと思っているだろうか。きっと頭の中にはセンスやお金、部屋の広さなどといった答えがたくさん浮かんでくるはず。しかし、実はそうしたものがなくても、周りから「おしゃれだね!」と言われるあか抜け部屋を作ることはできる。それを証明してくれるのが、『今あるもので「あか抜けた」部屋になる。』(荒井詩万/サンクチュアリ出版)だ。
これまで、4000人以上に部屋作りのノウハウを伝えてきたインテリアコーディネーターの荒井さん。彼女が手がけた本書には新生活時にも役立つ、おしゃれ見えする部屋作りテクニックが詰まっている。
テレビのお部屋特集などを見て、「こんな部屋に住みたい」と思っても、実現させることは難しく感じられるもの。特に賃貸であったり、家が狭かったりすると部屋を変えること自体が億劫に思えてしまう。
そんな方も参考にできるのが、荒井さんが提唱する「部屋をあか抜けさせる20のルール」。このルールは法則や定理、公式のような普遍的なものであるため、どんな状況にも当てはめやすい。コスパ面でも満足できるため、お金をかけたくない方も自分史上最高の部屋を作ることができる。
家は自分自身を映し出す鏡であるからこそ、部屋を変えることは自分を変えるきっかけにもなる。「私はこれから、どんな自分になっていきたいだろう…」本書をめくるときは、そう胸に問いかけながら、理想の部屋をイメージしてみよう。
■「なんとなく」だと部屋はあか抜けない!
おしゃれなインテリアを購入してみても、なんとなくしっくりこない…。こんな感覚に陥ったことがある方は多いはず。そんな方に荒井さんがおくるアドバイスは「なんとなくをやめる」こと。
多くの人がイマイチな部屋に陥ってしまうのは「なんとなく」の感覚でインテリアを選び、部屋作りを行っているからなのだそう。そのため、イマイチな部屋を変えるには「なんとなく」を捨て、“部屋があか抜ける20のルール”を取り入れていこう。
例えば、部屋の印象を簡単に変えたいときは、主役となるインテリアを入口の対面に置いてみてほしい。
人にはある空間に入ると、無意識に一番遠い場所に目を向ける本能が備わっており、部屋の印象はドアを開けたときに見えたものによって左右される。だからこそ、部屋の入口の対角を美しくおしゃれに保っておくと、いつもの部屋が途端におしゃれになる。
また、もっと手っ取り早く部屋をあか抜けて見せたいときは、観葉植物に頼るのもあり。その際は自分が住んでいる部屋の広さや天井の高さによって、選ぶ観葉植物を吟味しよう。
初心者さんは出窓やテレビ台など場所を問わず置ける観葉植物を選ぶのもよいが、床置きしたいときは130~150cmのものを選ぶのがベスト。もし、部屋が8畳ほどである場合は、130cm前後のものを選ぶと、よりあか抜けた印象になる。
家具を大移動させなくても部屋の雰囲気を変化させられる荒井さんのあか抜けルールなら、忙しい時でもチャレンジしやすそうだ。
■ソファークッションは何個が正解?
コスパよく手軽に部屋の印象を変えたいときは観葉植物だけでなく、ソファークッションにもこだわってみてほしい。クッションは、季節に合わせてカバーを取り変えるだけで部屋の印象がチェンジできる優れものなのだ。
なお、荒井さんによれば、ソファーに置くクッションの数は3個、もしくは5個にするのがポイントなのだそう。クッションは奇数にすると動きが現れ、偶数にするとかっちりとした印象を与えるため、リラックススペースとなるリビングには奇数になるように配置することがカギとなる。
置く時は、3個の場合だとソファーの左右に2個と1個を、5個のときは3個と2個、もしくは4個と1個に分けると、バランスよく見える。安定感を演出したいときは入口から見てソファーの奥となるほうに多くクッションを置くとよいのだという。
あか抜け部屋は、こうしたちょっとしたテクニックが積み重なってこそ、生まれるものなのだ。
■【やってみた】ペットがいる家では“壁掛けタイプの観葉植物”を
我が家には、好奇心旺盛な猫が3匹いる。そのため、おしゃれ見えすると分かってはいても、部屋に観葉植物を飾ることができなかった。しかし、その意識を変えてくれたのが荒井さんの「壁なら飾れます」という一言。
その言葉で諦めが吹き飛んだ筆者は、早速壁を彩ることに。今回は100均のフェイクグリーンや造花を活用し、猫たちの反応を見ながら部屋がどう変わるのか実験してみた。
すると、フェイクグリーンや造花を取り入れたことで周りのインテリアが引き立てられ、柔らかい雰囲気も感じられるようになったことに気付いた。
高い場所に設置したり、吊るしたりすれば猫にイタズラされてしまうこともなく、安心しておしゃれな室内を満喫することができたのだ。
次はぜひ、無印などで売られている壁掛けタイプの観葉植物にチャレンジしてみよう。そう、自然に思わせてくれる荒井さんのあか抜けルールには、前向きに部屋作りを楽しみたくなるような力が隠されていた。
目からウロコなインテリア術を教えてくれる本書には、カラーパレットリストも付属。「明るい部屋」や「楽しい部屋」など、自分が理想とする部屋に合った色味を教えてくれるカラーパレットリストは、一人暮らしを始めるときにも役立つ。「部屋のイメチェンって面倒くさそう…」――そう考えている方にこそ、読んでほしい1冊だ。
文=古川諭香
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