プチプラでも垢抜け! ユニクロで自分だけの「似合う」を見つけるコツ
公開日:2019/2/18
今や、日本を代表するファストファッションブランドに成長したユニクロ。プチプラで品質もそこそこということもあって、とりあえず定期的にお店をチェックしているという人も多いのでは?
世の中、月に何万円も洋服代をかけられる人ばかりじゃない。洋服代を多少抑えてでも、趣味や他のことにお金をかけたいという人も一定数いる。そのせいだろうか、「ユニクロだけで全部コーディネートしてみた」系のファッション本もよく見かけるようになった。本書『骨格診断×パーソナルカラー「ぜんぶユニクロ!」で垢抜ける、着こなしのルール』(二神弓子/新星出版社)もこうしたユニクロ活用本の1つである。
個人的な意見になるが、ユニクロの魅力はカラーバリエーションやデザインの豊富さだと思う。とりあえず「行けば何かあるかも?」と思わせる魔力がユニクロにはあって、それが人々の足をお店に向かわせるのだろう。
ただし、みんながみんな実際にユニクロ服を使いこなせるかというと話は別である。雑誌のスタイリングやインスタグラマーをそのまま真似しても「おしゃれな着こなし」になるとは限らないからだ。オールユニクロで褒められる人もいる一方で、どうしようもなくダサくなってしまう人もいる。
その違いは何かと聞かれたら、結局のところその人に似合っているか似合っていないかの問題ということになるだろう。残念なことに、ある人に似合う服やコーディネートが他の人にも似合うとは限らないのだ。
たとえば私事で恐縮であるが、筆者は定番色のベージュやキャメル色を着ると悲しいくらい老けて見える。こうした現象が起きるのは、人によって似合う色やシルエットが違うからだ。そもそも人間には個性というものがあって、一人ひとり体つきも違えば肌や瞳の色も違う。みんなに似合う魔法のコーディネートなんてあるわけがないのだ。
だからこそ、客観的な視点から分析することが重要になる。本書で紹介されたパーソナルカラー診断や骨格診断も、こうした分析のためのツールである。パーソナルカラーや骨格診断では肌や瞳の色み、デコルテの形といった生まれ持っての身体の特徴から、その人に本当に似合う色やシルエットなどを導き出す。
本書の主に優れた点は2つある。1つは「服の価値は値段やブランドで決まるものじゃない」と思わせてくれることだ。ユニクロに代表されるプチプラ服でも色やシルエットが似合っていれば高見えするし、おしゃれにも見える。そのことをはっきりと教えてくれたのが、実際のモデルを使ったパーソナルスタイリングである。同じオールユニクロ服でも選ぶアイテムを少し工夫しただけで、垢抜け方がまったく違う。
もう1つは、本書で身につけた知識をすぐに実践できることだ。「ユニクロの服だけでコーディネートする」というコンセプトで構成された本だけに、当然のことながら本書にはユニクロで売っている服しか出てこない。ユニクロの店舗は全国どこにでもあるし、便利なネット通販もある。買いに行こうと思えば、すぐに買いに行ける手軽さがユニクロも魅力。「明日着られる服がすぐに欲しい」という人にとっても参考になる内容なのではないだろうか。
予算の関係でプチプラ服しか買えなくても、自分のセンスに自信がなくても、自分に似合うポイントを押さえればおしゃれは作れる。洋服選びに悩み、迷走している人にこそ本書のメソッドを試してみてほしい。
文=紀村真利