突然エレベーターが落下! ジャンプすれば命は助かる? 【人生最悪のピンチを乗り切る知識】レベル6

暮らし

公開日:2019/3/6

『サメに襲われたら鼻の頭を叩け 最悪の状況を乗り切る100の解決策』(鉄人社編集部:編/鉄人社)

 急に車のブレーキがきかない、クレジットカードが不正利用された、乗った飛行機が墜落しそうだ――映画やドラマで他人事として見ていた絶体絶命の危機やアクシデントは、シチュエーションが変わればいつ自分の身に起こるか予測できないものだ。

 予期せぬピンチに遭遇するとき、人の身を救うのは「知恵・知識」だ。人生最悪の危機を乗り切るためのヒントを、『サメに襲われたら鼻の頭を叩け 最悪の状況を乗り切る100の解決策』(鉄人社編集部:編/鉄人社)から緊迫度のレベル別に紹介したい。ピンチを乗り切る合言葉は、「知識は裏切らない」だ。

■残念ながらジャンプで衝撃は免れないが…(本書272ページ)

 乗っているエレベーターが、ガクンっと急な衝撃とともに墜落し始める――誰もが一度は想像したり、悪夢で見たりしたことがあるのではないだろうか。

 まずはご安心を。現在国内のマンションやオフィスビルにあるロープ式エレベーターには、定員重量の10倍以上にあたる強度が義務付けられており、3本以上あるワイヤーロープが全て切れてエレベーターが箱ごと落下することは考えにくい。

 だが、もし、万が一、想定外の欠陥などによって落下事故が起きてしまう可能性もゼロではない。助かるためにあなたがまず考えるのは、「ジャンプ」ではないだろうか? 落ちて地面に叩きつけられる瞬間に箱の中でジャンプできれば、墜落の衝撃を避けられるかもしれない、と。

 せっかくの案を叩き切るようで申し訳ないが、物凄い速度で墜落するエレベーターは、大抵の場合外の様子は見えないため、着地するタイミングで同時に跳ねることは不可能に近い。また、その落下速度によって軽い無重力状態になるため、物理的にも不可能なのだ。残念ながら、ビルから飛び降りるのと同じような衝撃を受けることになってしまう。

 ある程度有効なのは、「エレベーターの中央部に腹ばいになり、できるだけ全身を平らに伸ばすこと」だという。衝撃の負荷が当たる部分を分散する、という策だ。できることなら遭遇したくない事故やピンチでも、あらかじめ知識を得ておくだけで、慌てなくて済むような気分(あるいは全てを諦めたような気分)になってくる…。

 本書は、こんな人生上の大ピンチから、「海中で人食いサメに襲われたら」という超ハード級の危機にいたるまで、上手に切り抜け生き残る解決策を教えてくれる1冊だ。どのページの知識も、将来あなたを救ってくれるはずだ。一度蓄えた知識は裏切らない。いつやって来るか分からないアクシデントに、今日から備えておこう。

文=田坂文