手抜きで何が悪い!? 絶対失敗しない “レンチン角煮”【作ってみた】

食・料理

公開日:2019/3/18

『世界一美味しい手抜きごはん』(はらぺこグリズリー/KADOKAWA)

 仕事で疲れたあとに、さらに鞭を打つように待っているのが「晩ごはん作り」。外食や出来合いのもので済ませるというのもたまにはいいかもしれません。でもさすがに毎日はそうはいきませんよね。そんなときには『世界一美味しい手抜きごはん』(はらぺこグリズリー/KADOKAWA)はいかがでしょう。

 料理初心者でも「冷ややっこを作るくらい簡単で、手間をかけたように美味しく作れるレシピ」をコンセプトに考え出されたレシピが100品も紹介されています。中には、「えっ、そんな作り方あり!?」と思わずツッコミたくなるような手抜きっぷりのレシピもありますが、味は抜群に美味しいので、日ごろの晩ごはん作りに役立つこと間違いなしです。

 本書の中からレンチンで美味しく作れる3品に挑戦してみました。

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1、世界で1番簡単に作れる「おつまみ角煮」(P.14)

 お店で食べる豚の角煮って、なんであんなにおいしいんでしょうね。やはりじっくり時間をかけて煮込むことで、あのとろっと柔らかい食感が実現するんだろうなぁと。だから家で作るなんて到底無理と思っていたんですが、なんとここではレンチンして20分ほどで角煮が作れてしまうというレシピがあったので、半信半疑ながらも作ってみました。

 作り方は、耐熱容器の中にすべての材料を入れ、電子レンジで10分加熱するだけ。あの数時間かけて煮込むイメージはどこに⁉ とツッコんでしまいました。

 こんな短時間で作れてしまう秘密には材料の1つである「コーラ」がポイントのようです。料理にコーラ!? と不思議に思ってしまいますが、コーラを入れることで炭酸がお肉を柔らかくし、さらにコーラの甘みで味に深みが出るんだとか。

 実際作って食べてみると、豚肉がめちゃくちゃ柔らかく、中までしっかり味が染みていて、お店の味を簡単にクリアしました。これが20分で作れたとは信じられません! 恐るべしコーラパワー。ちなみに気になるコーラの味は全くしませんでした。これ、我が家のヘビロテメニューに決定です。

2、揚げずに作れる「フライドポテト」(P.56)

 フライドポテトは子どもから大人まで人気のメニューですよね。でも揚げるのが面倒だから、家ではあまり作らず、ついついファーストフード店のものを食べてしまうということはありませんか?

 そこで揚げずに作れるフライドポテトの紹介です。まず、くし切りにしたじゃがいもをレンチンし、その後オリーブオイルを熱したフライパンでこんがり焼き、塩こしょうで味付けすれば完成です。

 揚げていない時点で“フライドポテト”とは言えない気もしますが、でも食べてみるとまるで揚げたような外はカリっ、中はホクっとした食感に。

 某ファーストフード店のフライドポテトと似たビジュアルをしていますが、味としては負けないくらいの美味しさで、特に子どもは大喜び! 揚げていないからヘルシーなのも嬉しいですよね。冷めても美味しいので、お弁当にもぴったりです。

3、ふわっ、ジュワっな「本格だし巻き玉子」(P.105)

 家庭でだし巻き玉子を作る機会はありますか? 私自身玉子焼きとは違って、味付けや火加減が難しい印象があって、家で作ったことはありませんでした。でも、本書ではそんなだし巻き玉子をこれまたレンチンだけで作ってしまうレシピが紹介されています。

 耐熱容器に卵、みりん、砂糖、しょうゆ、和風だしの素、水といった材料を全部入れて混ぜ、これをレンチンし、ある程度固まったらラップで丸め、10分ほど放置すれば完成。

 レンチンすると熱が入りすぎて、卵がパサパサになってしまうのではという心配があったのですが、書かれた通りの時間で作ってみたところ、みごとにふわっとした見た目のだし巻き玉子ができました。

 そして食べてみると、中からジュワっとだしが出てきて、口いっぱいにやさしい味が広がり、これが自分で作れたことに感動してしまうほどの美味しさでした。電子レンジって本当に万能調理機器ですね。

 ここで紹介した3品以外にも超本格的パエリアやスープカレーなど、一見家で作るのは難しそうだけれど、驚くほど簡単な工程で作れるレシピがたくさん紹介されていて、これだけ簡単に美味しいものが作れるなら、すべて試してみたくなりました。

■美味しい“手抜きごはん”大歓迎!

 最初“手抜きごはん“と聞いたときに、手間をかけない分、味もそこそこなのでは? とあまり期待していなかったのですが、実際作ってみると工程も味も想像を超えるもので、正直なところ、この1冊で日々のごはん作りは十分対応できるなと思いました。まさに、働く人にとっての救世主。これからは”手抜き“だからといって引け目を感じる必要はありません。自信を持っておいしい”手抜きごはん“を作ることができますよ。

文=JUNKO