そのセミナー、本当に意味あるの? ホリエモンが語る“情報”との付き合い方
公開日:2019/3/28
ホリエモンこと堀江貴文氏は、ときおり未来を強く断言する。「この分野では、次に○○が起こる」――。こうした発言は、メディアにも取り上げられ、賛否に分かれて議論の的になることもある。もちろん、堀江氏の予測する未来は、“100%確実なもの”ではない。だが、彼が語るビジョンには、とてつもない説得力がある。いったい、なぜなのか。
その答えは、ズバリ“情報”にある。堀江氏は、膨大な情報を集め、それについて思考しているからこそ、未来を語ることができるのだ。本書『情報だけ武器にしろ。お金や人脈、学歴はいらない!』(堀江貴文/ポプラ社)は、そんな堀江氏が“情報”について語る本だ。おもしろくないハズがない。
■情報は、自分から“狩り”にいくもの
堀江氏は、「情報は、“狩り”にいくもの」だと強調する。ただ待っているだけで手に入る情報は、むしろ疑ったほうがいいとすら言っている。幸い、今のインターネットには、情報収集の方法はいくらでもある。ニュースアプリを読むのもいいし、SNSで「興味のある人」「先を行く人」の発信をフォローするのも有効だ。そして、情報を自分の頭の中で整理したら、次は自分の言葉でアウトプットをしよう。日々状況が変化する現代において、能動的に情報を集めないことは、命取りになりかねない。
■その講演会、本当に意味がありますか?
情報を集める手段として、「講演会やセミナーに行く」ことを挙げる人は少なくないだろう。だが、貴重なお金と時間をかける前に、「本当に意味があるのか?」と立ち止まってほしい。講演会やセミナーで手に入る情報は、その人の著作やブログで発信されているものとほとんど同じだったりする。有名人と同じ場所にいる“ライブ感”によって、あなたの気分は高揚するかもしれない。だが、“情報収集”という観点からは、効率の良い方法だとはいえない。むやみにそれらに申し込む前に、求めている情報が別の方法で手に入らないかを検討してみよう。
本書を読めば、堀江氏のズバズバした物言いの裏に、膨大なインプットと思考があることがよくわかる。だからこそ、一見奇抜に思える発言にも、きちんと説得力があるのだ。本書で紹介されている“情報”との付き合い方は、すべての現代人に必要なものだろう。
文=中川凌