『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える』日光を浴びないのは、喫煙と同じ?/連載第4回

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更新日:2019/4/10

 『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える』は、世の中に山ほどある「ストレス解消法」の中から、本当に効く100のメソッドを厳選してまとめた1冊。いずれのテクニックも、ハーバードやスタンフォードといった一流の研究機関が実証したものばかり。欧米の企業や学校などがストレス対策に取り入れ、実際に高い成果を上げている最先端の技法だけをピックアップ! ここで、本書から今日のストレスが一瞬で消える「ストレス解消法」を紹介しよう!

「サン・ベイジング」

◉太陽を避けるのはタバコを吸うのと同じ

「自然」との接触を増やすにあたって、まずやるべきなのが「サン・ベイジング」。簡単に言えば「もっと陽の光を浴びよう!」という考え方です。

「太陽の光なんて毎日浴びてるけど……」と思うかもしれませんが、実は現代人の大半は1日に必要な量の日光をちゃんと浴びていません。

 たとえば、およそ5万人の労働者を調べたデータによれば、室内で働くデスクワーカーの9割は日中に満足な量の日光を浴びておらず、ビタミンDが慢性的に足りていない事実が発覚。アウトドアで働くことが多い人でも、48%の被験者に日光不足によるビタミンD不足が確認されました。

 ご存じの通り、ビタミンDは、日光を浴びることで生成される成分です。ビタミンというよりもホルモンに近い働きをしており、免疫システムを健やかに保ったり、細胞の増殖をうながして美肌をキープしたり、脳神経の発達に関わってメンタルの不調を防いだりと、とても重要な役割を果たしています。つまり、体内のビタミンDが低下するほど、私たちのメンタルはストレスに弱くなっていくのです。

 ビタミンDは食事からとるのが難しいため、基本的には陽の光を浴びるのがベストです。そのため、デスクワークが増えた現代では「太陽不足」が深刻化しつつあり、2016年には「太陽の光を避けるのはタバコと同じぐらい体に悪い」との報告がスウェーデンから出ています。

 美容の世界などでは太陽を避けるのが一般的ですが、あまりに陽の光を浴びないのも考えもの。太陽の避けすぎは私たちの心と体に悪影響しか及ぼしません。まずは「太陽」を有効に使うのが、「バイオフィリア」を満たす最初の一手なのです。

◉ベストな太陽の浴び方とは?

 とはいえ、いっぽうでは日焼けが皮膚ガンや光老化のリスクを高めるのも事実です。太陽のメリットを完全に引き出すには、1日の最適量を知っておかねばなりません。果たして、ベストな太陽光の浴び方とは、どのようなものでしょうか?

 実は、太陽の最適量は、個人の肌の色や住む場所によって大きく変わります。
 肌の色が濃い人ほど光を吸収しづらいため必要な量は増えますし、北国のように日射量が少ないエリアでは、南国よりも多くの太陽を浴びねばならないからです。
 そこで、本気でベストな量を知りたいと思ったら、次のようなステップを踏まなければなりません。

1 日光を浴びてから24時間後の肌の色をチェック。この時、肌がほんのりピンク色に変わるぐらいが、自分にとって最適な日光の量だと判断できる

2 ステップ1を何度か試してみて、自分の肌がほんのりピンク色に変わるまでの大体の時間をつかむ

3 ステップ2で把握した時間のうち、最低でも1日に25~50%は太陽の光を浴びる。この時、全身の肌の35%は露出しておくこと

 この「肌がほんのりピンク色に変わるまでの時間」を、専門的に「1MED」と呼びます。なかなか大変な作業ですが、自分の1MEDを知っておけば、肌にダメージを与えすぎない最適な太陽の量を割り出すことが可能になるのです。

 もっとも、ここまでするのは面倒なので、日本人の平均値を参考にするのもアリです。たいていの日本人は1MEDが25~37分の間に収まっているため、1日に最低でも6~20分は全身に太陽を浴びるように心がけてください。
 

◉太陽のメリットを活かすための3つのポイント

 最後に、太陽との接触を増やすための注意事項をまとめておきます。
 くり返しになりますが、陽の光は浴びすぎも浴びなさすぎも良くありません。以下のポイントを守って、あなたにとっての最適量を調整してみましょう。

・肌の痛みや水ぶくれが起きるレベルの日焼けは絶対に避ける
 少しでも痛みが出た時点で、あなたの肌はすでに大きなダメージを受けています。健康的な小麦色の肌か、ほんのりピンク色になるぐらいの日焼けなら問題ありません。

・ビタミンDが増えやすくなる時間帯を狙う
 デスクワークがメインで外に出る機会が少ないときは、もっともビタミンDの生産量が多くなる正午の時間を狙いましょう。また、この時には、まとまった時間を日光浴に割くよりも、数分の日光浴をくり返したほうがビタミンDの生産量は多くなります。

・どうしようもない場合はビタミンDのサプリを飲む
 どうしても外出が難しい時や、日射量が少ない冬場などは、ビタミンDのサプリを飲むのも手。最近では、イギリス政府なども冬季シーズンはビタミンDのサプリを推奨しています。ただし、サプリには吸収率などの問題があるため、結局は太陽の光を完全に補うことはできません。あくまでサポート役として使ってください。

Point
太陽の光を浴びないとメンタルは確実に悪化する。
最低でも1日に6~20分は陽の光に肌をさらそう!

第5回に続く