地球には膨大な量のダイヤが埋まっている地帯がある! 【知らない人が多い!? 「令和元年版」理系の新常識】②
更新日:2019/7/9
大人になると、学生時代に苦手だった理系科目にますます距離を感じるという人も多くなるものだ。でも、理系の知識は、私たちの生活に身近な技術や情報など、生活に欠かせない知識にも必ず関わるものだ。
あなたが苦手だと思って遠ざけていた間に、常識だと思っていた知識はとっくに古いものになっているかもしれない。この連載では『知っていることの9割はもう古い! 理系の新常識』(現代教育調査班:編/青春出版社)から、知ると誰かに教えてあげたくなるような最新の科学知識を紹介していきたい。
■希少価値の高いダイヤモンドが大量に眠っている地帯とは…!? (本書14ページ)
ダイヤモンドは1年で20~30トンしか採掘できない。数字で聞くと膨大な量にも思えるが、世界で最も貴重な鉱物のひとつであり、その希少性から非常に高価で取り引きされていることは事実だ。
このダイヤモンドが、地球で大量に存在している地帯があるという。マサチューセッツ工科大学やハーバード大学などの合同研究チームが、地震音波の速度を分析し、地中に存在する鉱物の密度を割り出すことで、ダイヤモンドの存在を明らかにしたのだ。その推測量は1000兆トンを超える。従来採掘してきたものをはるかに超える大量のダイヤモンドが埋まっているのだ…!
ダイヤモンドがそれだけ大量に眠っているのなら、もはや希少なものではないため価値が下がって、「私にも手に入りやすくなるかも!」…と想像する人もいるかもしれない。だが残念ながら、これらのダイヤモンドは地下145~241kmという深部に存在するため、技術的に採掘することはまだまだ不可能だそうだ…。
本書では、このように私たちがうっかりアップデートしそびれてきた「最新の理系の常識」を教えてくれる。平成生まれの人も、昭和生まれの人も、本書を片手にあなたの知識の「新旧度」を計ってみてはどうだろうか?
文=田坂文