お家でも移動中でもハラハラドキドキ! 思わず続きが読みたくなるミステリー漫画5選
公開日:2019/5/5
お休み中の自宅や旅行移動中は、軸がしっかりとしている本格派ミステリー漫画に浸ってみては? 本稿ではイッキ読み必至なおすすめミステリー漫画を紹介! ぜひ、作品のスリル感を思う存分、堪能してみてください。
■時空を超え、父親の「冤罪」を暴け
タイムスリップものが好きな方におすすめしたいのが、「冤罪」を斬新な視点で描いた『テセウスの船』(東元俊哉/講談社)。物語の発端は、1989年6月24日に北海道・音臼村の小学校で起こった、児童毒殺事件。犯人として逮捕されたのは、村の警察官だった佐野文吾でしたが、その28年後に佐野の息子・田村心は、死刑判決を受けても一貫して無罪を主張している父親は冤罪なのでは…と思い始め、独自に調査を進めます。しかし、突如発生した濃霧に包まれ、心は1989年にタイムスリップ! 時空を超えた本格クライムサスペンスは、どんな「真実」に行きつくのでしょうか。
■「過去を視る能力」で、母を惨殺した殺戮者に復讐を
航空機墜落事故の生き残りである高校生・霞士朗が主人公の『ドクシ―読師―』(樋口大輔/幻冬舎)は、SF要素も楽しめるミステリー漫画。6年前の事故で霞は右目と引き替えに「過去を視る能力」を入手。彼はその力を駆使し、墜落事故に紛れて母を手にかけた殺戮者を探し出そうと決意します。「復讐」をテーマにした本作は作品全体に暗い影が立ち込めていますが、すっきりとした展開も多いため、ミステリー初心者さんでも読みやすいはず。霞の過去を知っているがゆえに身を案じる刑事の樫村やゴシップライター・水沢との関係にも注目しながら読み進めてほしい1冊です。
■死者の脳に隠された「秘密」で事件を解決
『秘密 THE TOP SECRET』のタイトルで2016年に映画化された『秘密 THE TOP SECRET』(清水玲子/白泉社)は、警察官を主役にしたサスペンス作品。舞台は2060年代の日本。「科学警察研究所 法医第九研究室(通称:第九)」では、死者の脳の記憶を映像として再現し、難事件を解決。新人の青木一行は、そんな第九に強い憧れを持っており、被害者と加害者が隠そうとしていた「秘密」に触れることで悩みながらも成長していきます。変死を遂げた米大統領や自殺した連続殺人犯など、彼らの脳に遺されたトップシークレットは圧巻。海外ミステリーが好きな方も楽しめる作品です。
■県警最悪の警察官が秘める“真の野望”とは?
「彼は県警最悪の警察官です」――そんな煽り文句が目を引く『クロコーチ』(リチャード・ウー:作/コウノコウジ:画/日本文芸社)は、『週刊漫画ゴラク』で人気を博した作品。主人公は県警・捜査二課に所属する、黒河内圭太警部補。黒河内は政治家や実業家らの弱みを握り、莫大な権力を得ているため、若きキャリア・清家から軽蔑されています。しかし、黒河内の真の目的は別にあり、そこには誰にも想像できない残酷な真実が…。「県警最悪の警察官」「化物」などと呼ばれている黒河内は果たして真のクズなのか、それとも本当は善人なのかを、チェックしてみてください。
■記憶が1日しかもたない忘却探偵が難事件を解決!
2015年に新垣結衣主演でテレビドラマ化されたことで話題となった『掟上今日子の備忘録』(西尾維新:原作、浅見よう:漫画/講談社)は、記憶が1日しかもたない忘却探偵・掟上今日子が、記憶をなくしてしまう前に最速で事件を解決するという、新しい形のミステリー漫画。主人公は常に犯人として疑われてしまう、隠館厄介。ひょんなことを機に今日子と出会った隠館は、さらにさまざまな事件に巻き込まれていきます。本作は2人の軽快なやりとりが描かれているため、すっきりとした気持ちで読み終えられるのが特徴。ミステリー漫画に初挑戦したい時にも、ぜひチョイスしてみてください。
「ミステリー小説にチャレンジするのは、ハードルが高そう…」――そう感じている方でも、手軽に読めるミステリー漫画なら手に取りやすいはず。現実では起こりえない事件が数多く描かれたミステリー漫画はイッキ読み必至です!
文=古川諭香