いよいよ紫外線が強まる季節がやってきました。かくいう筆者も、焦って完全遮光の日傘を購入しました。日焼け止めを全身に塗るのが苦手で、毎年なかば諦めながら直射日光に当たってきましたが、年齢を重ねるごとに肌へのダメージが気になるこの頃。そろそろ背筋を正して美容に向き合うべきときが来たか…。そんな筆者とおなじく、ちょっとズボラさに心当たりがある方におすすめしたいのが『まんがでわかる 美肌革命』（佐伯チズ：著、迫ミサキ：まんが/宝島社）です。

■習慣の積み重ねによる「キレイ」の落差

　本書は、一世を風靡した“佐伯式スキンケア”の発案者、佐伯チズさんの美肌メソッドがつまった1冊。「仕事や生活、人生に慣れてしまった自分を省みて、もう一度襟を正し、肌も心も生き方もキレイであり続けるための、佐伯チズ流の考え方とスキンケアの実践方法」をまんがを交えて紹介しています。

　まんがでは、仲良し女子4人組が旧交を温める温泉旅行を楽しむ中で、仕事一筋の独身としての生き方／母としての生き方／子なし夫婦など、それぞれの生き方が描かれており、これがリアルに刺さります…！ それぞれ生活の中で慣れきってしまい、気づけばあっという間に40代。本書によると「この時期の過ごし方が、将来、美しく年を重ねていけるか否かを決める重要なカギ」とのこと。

■今日から変わる！ 実践　佐伯式　美肌革命

　本書では、大人のキレイを手に入れるための具体的な方法を、以下の5つのチャプターに分けて解説しています。

Chapter1　肌のキホン
Chapter2　マッサージ
Chapter3　クレンジング＆ローションパック
Chapter4　肌を変える食事
Chapter5　装いとしぐさ

　佐伯チズさんといえば「うなはたけ」（うるおいのある肌、なめらかな肌、ハリのある肌、弾力のある肌、血色の良い肌、それぞれの頭文字）や「ローションパック」が有名。あらためて理想とされる肌のキホンの解説から入り、肌タイプによって朝夕／季節ごとの化粧品選びなどさまざまな提案をしています。

　例えば、筆者は化粧くずれしやすく、オイリーなのに皮がむけてしまう「春夏肌」タイプ。肌トラブルが起こりやすい春と夏の時期、夜はビタミンA入りの乳液タイプの美容液がオススメなんだそう。また、気になる二重あご解消のマッサージなど、まんがの他、表やマッサージのイラストを使ってわかりやすく教えてくれます。

■“佐伯式”のもうひとつの真髄

　チャプターの前後には“佐伯式”のエッセンスともいえるテキストが。習慣を変えるということは、生き方の根本を変えていくということ。それは高い化粧品を購入するよりも難しいことかもしれません。投げ出しそうなとき、モチベーションを高めてくれる言葉が投げかけられるのも“佐伯式”ならでは。「肌が変われば気持ちが変わり、気持ちが変われば行動が変わる。そして、行動が変われば『人生』が変わります。（――『佐伯チズ、美の流儀』より）」このアツい言葉をホンモノにするメソッドがつまった1冊。まんがですらすらと読みこめるので、ぜひお手にとってご覧ください。

文＝野呂圭