夫婦ともに3カ月で10キロヤセに成功! リバウンドなし。糖質オフでも満足できる工夫がいっぱい
更新日:2019/6/28
ダイエット中は好きなものが食べられない? いやいや、糖質オフなら、むしろ食べられるものが増えてしまうかも。『糖質オフの満足弁当で夫婦ともに3か月で10キロヤセました』(KADOKAWA)は、ブログで人気のアラフォー主婦・ゆきりち。さんによるレシピ本だ。
ゆきりち。さん夫婦はとにかく食べるのが大好き。だが、3食ラーメンなど、好きなものを好きなだけ食べる生活を送っていたら、「ゆきりち。さん70kg、“オット”97kg」まで増量。思い立って糖質オフを始めると、ゲーム感覚で競いながら続けるうちに、10kg以上のダイエットに成功していたそうだ。
糖質オフのうれしいことといえば、「肉や魚をあまり制限せずに食べられる」「マヨネーズやチーズも意外と平気」「カロリーは二の次」など。そのメリットを存分に生かした料理の数々は、じつに簡単かつ美味しそう。なるほど、これなら食べるのが好きな人でも、楽しくダイエットを続けられるかもしれない。
●頑張らないけど、押さえるべきポイントはきっちり
ゆきりち。さんの糖質オフダイエットは、“頑張らない”のがキホン。友だちと外食に行けば糖質解禁するし、お風呂上がりにアイスも食べる。ガマンしすぎず、「少しでもヤセられたらラッキー」程度の心構えで、モデル体型ではなく、体がラクで健康になることを目指す。
だから料理も楽しく作る! 作りおきがメインとなるので、都合のいい曜日を決め、2~3時間集中して約3日分の料理を作ろう。それを3食分のごはんに活用する。どの料理も、ほぼ3ステップ以内の簡単レシピばかりだ。
たとえば、ある日の“オット”のお弁当は、「しゃきしゃきふわふわ もや辛バーグ弁当」。ハンバーグに卵焼き…と一見フツウだが、味付けなどに工夫が凝らされている。
ハンバーグには玉ねぎではなく糖質低めのもやしを入れる。豆板醤でピリ辛の味付けをするから、糖質高めのケチャップやソースは不要だ。サブのおかずを含め、“辛、甘、塩”と味の変化を持たせる基本も押さえてある。
このように、意外と糖質を摂りすぎてしまう調味料を糖質オフに変えるなど、“簡単だけど、押さえるべきポイントはきっちり”が、ゆきりち。さんレシピのすごいところ。
このお弁当箱、じつは幼稚園児向けの小さなサイズだというが、“オット”が「午後の仕事もイチコロ」と太鼓判を押すくらい腹持ちがいいというから驚く。
●「糖質オフでも満足させる」ための工夫いろいろ
これらのレシピの基礎となるのが、「糖質オフでも満足させる」という、ゆきりち。さん提案のお弁当ルール。この小さな空間に苦手なものが入っていたらテンションが下がるから、好きなものだけを入れる。メインおかずはお腹が膨らむように、こってりとした味付けを、など。考え方を少し変えるだけで、こんなに見た目満足で腹持ちもいいお弁当が仕上がるなんて!
ちなみに、ごはん代わりに入れた野菜炒めもポイント。以前は山盛りだったごはんを徐々に減らして慣らしていき、6週間後には“ごはんナシ”が実現したとか。またこの野菜炒めが、いい感じに「お腹がすかない」と好評だという。
●糖質オフダイエットはあなたを裏切らない!
本書の特徴は、料理が美味しいのはもちろん、“気持ちも満足させられる”工夫が書かれていること。いくら頑張ってもダイエットには“停滞期”があるし、3カ月続けるならときには息抜きも必要。そんなとき、どう切り抜けるのか。レシピだけでなく、成功するダイエットの全体像が示されているのはありがたいことだ。ダイエットに一番大事なのってモチベーションを保つことかもしれない。
ところで、夫婦は減量した体重を現在もキープできているのか? 心配ご無用。体重をキープしている上に、今では食べ物の趣味が変わり、3食ラーメンを食べていたころが嘘のようだという。
大事なのはまず1カ月続けて、糖質オフを習慣づけること。5日目くらいから体重が落ち始めて楽しくなるから、継続できるかどうかの心配は不要、と著者は語る。
また、本書で必ず読んでほしいのは、“オット”が本音を語ったQ&Aコーナー。“オット”は妻のお弁当で、ラーメン以外にも美味しくて健康に良い食事があることを知ったとか。これ、大事! ゆきりち。さんのレシピを知らずしてダイエットを諦めるなんて、損かもしれない。
さらに、「この年になると頑張っても報われないような世の中の実情もわかってくるけど、糖質オフダイエットは裏切らない」「心まで軽くなって、マイナスな考え方とかも落ちたのでは」とも。アラフォーダイエット成功者ならではの、深みのある言葉である。
“どうせ自分には無理”と半ば諦めている人にこそ、手にとってほしい本書。軽い気持ちでいいから糖質オフを試して成功すれば、達成感と自信が得られる。そうすれば、人生はより一層楽しくなるだろう。そういう人が少しでも増えることが、ゆきりち。さん夫婦の望みだ。
文=吉田有希