「いやどう見てもサルでしょ」サル顔の植物登場/『だれかに話したくなる あやしい植物図鑑』⑤
公開日:2019/7/23
動物たちだけでなく、「植物」の世界も、あやしい魅力にあふれています。『だれかに話したくなる あやしい植物図鑑』(菅原久夫:監修、白井匠:絵、クリハラタカシ:マンガ/ダイヤモンド社)から、植物のおもしろネタをイラストとマンガで紹介します。
■モンキーオーキッドはサル顔
モンキーオーキッドは、南アメリカの標高1700m以上の高地に生える植物です。「雲霧林」という、一年中すずしくて湿っぽい場所に生えています。
かれらはランのなかまですが、学問的には「ドラキュラ属」というグループに入ります。人の生き血を吸う、あのドラキュラです。
ドラキュラの名は、この花を発見した学者が、「まるで血を吸うコウモリの顔のようだ!」と興奮してつけたそうです。
しかしのちに「いやどう見てもサルでしょ」というツッコミが入り、いつしかモンキーオーキッド(サルみたいなラン)とよばれるようになりました。
植物データ
名前 モンキーオーキッド(ラン科)
分布 南アメリカの高地
大きさ 花びらの幅3~4cm
メモ 花は熟したオレンジのような香りがする
菅原久夫(すがわら・ひさお)
横浜国立大学卒業。中学高校、短大で教鞭をとる傍ら、世界各地をめぐり植物の生態調査研究も行う。その後常葉大学の非常勤講師、SBS学苑の講師を歴任。他に、静岡新聞主催のカルチャースクールでも複数の講座を持つ。
著書に「色別 野の花図鑑」(小学館)、しずおかの文化新書「植物の富士登山」(共著、静岡県文化財団)、「富士山にのぼる」、「たべられる きのみ」、「くず つるしょくぶつのひみつ」、「まつぼっくり」(いずれも福音館書店)などがある。
白井匠(しらい・たくみ)
イラストレーター。ビジネス書から児童書まで、幅広いジャンルでヒット作を手がける。『職場の問題地図』シリーズ(技術評論社)や、『日本一楽しいカタカナドリル うんこカタカナドリル』(文響社)など。
クリハラタカシ
マンガ、イラスト、絵本、アニメーションなど多岐にわたり活躍。『ツノ病』(青林工藝舎)や、『たんぽぽふうたろうと7ふしぎ』など。