妻の浮気を悲しむ手紙が新聞に掲載されてしまった軍人といえば?/『やばい世界史』④

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公開日:2019/8/3

■「ナポレオン」のここが“やばい”! 妻の浮気を悲しむ手紙が新聞にのる

『東大名誉教授がおしえる やばい世界史』(本村凌二:監修、和田ラヂヲ:イラスト/ダイヤモンド社)

 ナポレオンの6才年上の妻・ジョゼフィーヌは、連れ子がふたりいる30代バツイチでしたが、社交界でモテモテでした。ナポレオンは彼女が好きでしたが、彼女に愛はなかったようです

 ナポレオンが戦地から一日4通も熱烈なラブレターを送り、「残酷な女よ!」とキレても、「わたしはひとりぼっちで遠いところにいる。君はすぐ来るだろう、ねっ、そうだろう!?」と泣き落としても戦地に行くことを拒否。パリで堂々とイケメンと浮気をしていました

 浮気を知ったナポレオンは絶望し、兄に「家のことでとても悩んでいます。人間というものに、ほとほと嫌気がさした。心もひからびてしまった……」と離婚を伝える手紙を送りました。その手紙が敵のイギリス軍に見つかり新聞にスクープとしてのせられてしまい、かれは大恥をかきました。

 ナポレオンはジョゼフィーヌと離婚し、オーストリア皇女と政略結婚しますが、再婚してから不思議とどんどん不幸になっていきます。ロシア遠征に大失敗し、その後島流しになり、自力で脱出して復活したものの「ワーテルローの戦い」でイギリス・プロイセン・オランダ連合軍にボロ負け。最期は孤島に軟禁されてさびしく亡くなりました。

<次回は、「ストレスがたまると便器で足をあらう偉人」です>

■監修者
本村凌二(もとむら・りょうじ)
東京大学名誉教授。博士(文学)。
1947年、熊本県生まれ。東京大学教養学部教授、同大学院総合文化研究科教授を経て、2014年4月~2018年3月まで早稲田大学国際教養学部特任教授。専門は古代ローマ史。
著作に『多神教と一神教』『愛欲のローマ史』『はじめて読む人のローマ史1200年』『ローマ帝国 人物列伝』『競馬の世界史』『教養としての「世界史」の読み方』『英語で読む高校世界史』『教養としての「ローマ史」の読み方』など多数。

■執筆
滝乃みわこ (たきの みわこ)
編集者。広島県出身。
編集担当に『ねこねこ日本史』シリーズ(実業之日本社)、著書に『東大教授がおしえる やばい日本史』(ダイヤモンド社)、『乙女の日本史』シリーズ(KADOKAWA)など。

■イラスト
和田ラヂヲ(わだ らぢを)
漫画家。愛媛県松山市現住。
おもな著書に『和田ラヂヲのここにいます。』『和田ラヂヲの 嫁に来ないか?』(集英社)など。

■イラスト
亀(かめ)
漫画家。世界史漫画WEBサイト「歴史系倉庫」管理人。世界史の面白い人物・エピソードを漫画化している。