本番前! 緊張しなくなる「4つのお守り」を紹介 /『人前で変に緊張しなくなるすごい方法』⑥

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公開日:2019/9/4

あがりやすい、ビビリ、テンパりがち…あなたの「緊張」はどのタイプですか?
変に緊張してしまったせいで恥ずかしい失敗をしたことがある人は多いのでは? 初対面や大勢の前でも緊張しなくなる「簡単トレーニング」を連載紹介します!

『人前で変に緊張しなくなるすごい方法』(伊藤丈恭/アスコム)

■本番直前にドキドキしてきた…!! そんなとき役立つ4つのお守りメソッド

 基本的には、「伊藤式・緊張撃退メソッド」の①〜③で、あなたは緊張とは無縁で本番を迎えられます。
 でも世の中、どこに落とし穴が潜んでいるかわかったものではありません。

 プレゼンテーションの出番を待っているときに、後ろを通りかかった上司から「頑張れよ!」と肩を叩かれたとたん、とれたはずの緊張がよみがえってしまった。
 面接試験の際、開始予定時間を大幅にすぎても名前を呼ばれず、「どうしたのだろう!? 」と考えているうちに、動悸(どうき)が激しくなってきた。

 このように本番では何が起こるかわかったものではありません。「伊藤式・緊張撃退メソッド」は、そんな事態も想定して、緊急時のための対処法も用意しています。それが「伊藤式・緊張撃退メソッド」のシーン2の④と⑤です。
 いずれも身体に意識を向けさせ、緊張を引き寄せないようにする狙いがあります。
 ⑤などは、順番待ちの列にいたとしても、人知れず簡単に行うことができるメソッドです。それでは具体的に④と⑤を紹介していきましょう。

[SCENE2]
④その場ダッシュ
 駆け足をしているつもりで、その場でモモ上げダッシュをすることで身体を疲れさせ、緊張から意識をそらします。

⑤本番直前の4つのお守り
 本番直前の現場では何が起こるかわかったものではありません。そんなときのための“お守り”もあるから安心と思うだけでも心強いでしょう。

■超低速・手あげさげ
「はじめに」の【やり方】どおりにスーハーと呼吸しながら、ゆっくりと腕を上下させます。
 身体に意識を持っていくことで心に興奮が行かなくなるので、落ち着きを取り戻すことができます。
「超低速・手あげさげ」を行う際、腕はできるだけゆっくりと上下させます。そのとき、両腕に意識が行くので呼吸がおろそかになりがちですが、呼吸を止めないように注意しましょう。
 また、腕をゆっくりと降ろすとき、「もっと早く」と思うかもしれませんが、“ゆっくり”を楽しむつもりで行ってください。

■全身グッ・パー
「全身グッ・パー」の狙いは、緊張で力んでいる身体にさらに強い力を加えることで、逆に力めなくすることです。
「パー」では一気に力を抜くようにしましょう。

■肩ストン
 肩を上げるときは息を吸いながら、下げるときは息を吐きながら行います。
 緊張して力んでいる肩から荷物がなくなるように楽になります。

■地響き呼吸
 吸うときは一気に大きく、吐くときは地響きのような音を立てながら一気に行います。呼吸に意識を持っていくことで、緊張がやってくるのを阻止します。
 横隔膜を動かすことで内臓がリラックスして気が高まる効果もあります。

■「伊藤式・緊張撃退メソッド」はできる限り大げさに行うと効果的

「伊藤式・緊張撃退メソッド」を行うに当たっては、とくにコツのようなものはありませんが(それだけ簡単だということです)、心がけてほしいのは、できるだけ全力で大げさにやるということです。
 自分で「やりすぎだよなあ」と感じるくらいではまだ足りないかもしれません。
許される限りの大声を出し、アクションもこれでもか! というくらい大きくやってみてください。

 なぜ、そこまでやる必要があるのでしょうか。

 ここでの狙いは、脳を楽しませ、自分を壊し、萎縮した心を解放して別人のようなテンションになることです。
 真面目なあなたは、初めて「伊藤式・緊張撃退メソッド」を行う際も、「きちんとやらなけば」などと考えがちではないでしょうか。
 ここでは、そんな〝縛られた思い〞は捨ててください。細かいルールなどないのが「伊藤式メソッド」です。この際、いわゆる常識を大きく大きく外れる気持ちで、取り組んでもらえたらと思います。
 それが、あなたが「別人」になれる早道でもあるのですから。

 演技、スポーツや音楽、ダンスなどでは、ていねいにやろうとするとパフォーマンスが小さくなりがちです。ですから「やりすぎ」はパフォーマンスの準備段階で行うと有効なのです。

 とくにスポーツの世界では「やりすぎ」がすでに定着しているように思います。 たとえば、野球のピッチャーは捕手が構えるミットに向かって投げる投球練習ばかりでなく、大遠投の練習も行います。
 これなどはまさに「やりすぎ」といっていいでしょう。
 大遠投を行うのはフォームが縮こまらないようにするためです。まず大きくやってみることでパフォーマンスが伸びやかになり、気持ちにも余裕ができます。

「伊藤式・緊張撃退メソッド」でもそれは同じで、やりすぎることでガチガチに委縮した気持ちがほぐれやすくなり、自分を壊すのも、別人になるのも容易になります。自由な感覚が芽生え、気持ちも楽になってきます。
 くれぐれも「きちんとやろう」などとは考えないでください。

【このつづきは本書で!】