外国人留学生の搾取、引きこもりビジネス…現代社会の闇を描く「IWGP」シリーズ最新刊!『王様のブランチ』でも紹介され話題に!

文芸・カルチャー

公開日:2019/9/25

『絶望スクール 池袋ウエストゲートパークXV』(石田衣良/文藝春秋)

 20年以上にわたって人気を集める“IWGP”シリーズの最新刊、『絶望スクール 池袋ウエストゲートパークXV』が2019年9月12日(木)に発売された。外国人留学生の搾取や猫の虐待、危険を顧みない暴走車、引きこもりビジネスなど現代的なテーマが盛り込まれた作品に、「色々な人の“痛み”が描かれていて、読みながら涙があふれた」「マコトと仲間たちの弱者に寄り添う優しさがたまらない」と絶賛の声が相次いでいる。

 同シリーズは池袋を舞台に、トラブルシューターのマコトがストリートギャング「Gボーイズ」の“キング”タカシと共に事件を解決していく青春ミステリー。第15弾となる今回の作品では、外国人留学生の夢を搾取する「絶望スクール」をめぐる物語が表題作に。ある日マコトは、ミンというベトナム人留学生の少女がトラブルに巻き込まれていることを知る。そこで彼女の身辺を調査したところ、浮かび上がってきたのは留学生を搾取する日本語学校の存在だった―。

 9月14日(土)に放送された『王様のブランチ』(TBS系)では、同作を紹介するコーナーに作者である石田衣良が出演。そこで石田は2000年に放送されて大ブームを巻き起こしたTOKIO・長瀬智也主演のドラマ版について言及し、「また(ドラマを)やってくれないかなあ」と笑いながら言い放ってみせる。

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 また石田は同シリーズについて「人を簡単に殺さない」「あまり警察が活躍しない」といった特徴を挙げ、「街の人たちが自分たちの中で事件をそれなりに解決していく」のが“肝”だとコメント。主人公・マコトを通して伝えたいこととして、「振り込み詐欺に誘われた、みたいな時にあの小説の主人公はそういう事はしないよな、というストッパーになってくれればいい」とも語っていた。

 番組を観たファンからは「ドラマ版、本当に懐かしい。再放送してくれないかな」「石田先生が語っていたように、IWGPって身近なのに気づけない“闇”を描いた作品なんだよな…」といった声が上がっている。

 また同シリーズについては、2020年にテレビアニメ化されることも決定。9月2日(月)にアニメ版の情報が公開されると「ドラマ版も原作も大好きだから本当に嬉しい!」「一体どんなアニメになるのか楽しみすぎる」と大きな話題を呼び、Twitter上では「IWGPアニメ化」というワードがトレンド入りを果たしていた。

 新たなブームが始まる前に、多くの人を魅了してきた原作小説を手に取ってみてはいかがだろうか。

■アニメ「池袋ウエストゲートパーク」
原作:石田衣良
アニメーション制作:動画工房
公式ツイッター:https://twitter.com/iwgp_anime