「真面目だよね」はほめ言葉にならない⁉ 「会話」のNG/『言ってはいけない! やってはいけない! 大人のNG』⑤

暮らし

公開日:2019/9/21

 NG(no good)は、「失敗」「ダメ」「役に立たない」などのこと。とかくこの世の中は、暮らしでも、人間関係でも、各業界でもNGがあふれている。思わぬところで恥をかいたり、損しないよう、この一冊で今どきのNGを頭に入れておこう!

『言ってはいけない! やってはいけない! 大人のNG』(話題の達人倶楽部:編/青春出版社)

こういうほめ言葉を使ってはいけない

×いい人
これは、「意外と喜ばれないほめ言葉」、「誤解を招くほめ言葉」の代表格。これだけでは、「特徴がない」といっているのと同じようなもの。「すばらしく、いい人!」など、形容レベルを最上級に上げて使うといい。

×真面目だよね
「真面目だけが取り柄」というニュアンスを含みがち。暗に「真面目だけど、才能はない」、「真面目さ以外にほめるところがない」とも聞こえがちな言葉。

×大器晩成型だよね
「大器晩成」は、すでに成功している人に対しては、ほめ言葉になる。一方、そうではない人に対して使うと、今はダメ、まだくすぶっているという意味になってしまう。

×色が白い
弱々しいというニュアンスを含むので、男性に対して使うと、ほめ言葉にはならない。「(体が)細い」も同様。また、「お若いですね」も、「若い」=「未熟」という意味合いを含むので、男性に対してはほめ言葉にはならない。

相手をムッとさせ、しらけさせるNG語

×あ、それ知ってる
人が知識や情報を披露しているとき、「あ、それ知ってる」はいちばんの禁句。てきめん、話し手を鼻白ませてしまう。同様に、「それ見た」、「そこ行った」、「それ読んだ」も禁句。話し手をのせるため、知らないふりをするのが、大人のふるまい。

×ありえない
自分の考えに自信を持ちすぎている人が使いがちな言葉。現実には、想定外のことはよく起きているのに、そこに思いが至っていない視野の狭さを感じさせる。

×許せない
感情的で、幼稚な印象を与えてしまう言葉。自分はつねに正しく、自分と違う考えの人を認めない狭量さを感じさせる。

×信じられない
他人の考えを否定したいときに、使いがちな語。前項の「許せない」と同様、自分の価値観以外を認めない狭量さを感じさせる。

×決まっている
自分は自明と思うことでも、「決まっている」というと、反発を買いやすくなる。確かな証拠や理由がないと、人は納得してくれないもの。

×常識的に考えて
「自分は常識人である」という傲慢さを感じさせる言葉。「常識」は人によって違うことを考慮していない子供っぽくもある言葉。

×卑怯
気に入らない人の人柄や行為に対して使いがちだが、人格攻撃になるだけに、安易に使うと、口にした人の品性が問われかねない。

そういうモノの言い方をしてはいけない

×わかりません
お客に対して「~ません」形の否定形を使うのはNG。「ありません」「知りません」「そんなことはありません」なども同様。

×だから、先ほど申し上げたとおり
こういうと、「ちゃんと聞いていない相手が悪い」という意味になってしまう。「前にもいいましたように」も同様にNG。

×おわかりになりましたか
相手の理解力をはかるような失礼な物言い。「うまく伝わりましたでしょうか」や「ここまで何か不明な点はございますか」というのが大人の口の利き方。

×一応
「一応」は、自信のない人が責任を回避するために使う言葉といっていい。「一応OKです」「一応確認してあります」「一応、大丈夫と思います」などと言われると、聞いているほうは、「本当に大丈夫?」と思うもの。

×(操作などが)おできにならないのなら
スマホなどの機械の使い方を説明するときに、このフレーズはNG。せめて「○○が難しいようなら」と言い換えたい。

×今、お暇ですか?
これは相手を暇人扱いしているような失礼な物言い。「今、お時間よろしいでしょうか?」と尋ねるのが、大人の口の利き方。

×ワタシ的には
「ワタシ的には」は、よく使われる言い方ではあるが、まだ大人社会で市民権を得た言い回しとはいえない。「私の感覚では」、「個人的な意見としては」、「個人的な見解ですが」などと言い換えたほうがいい。

続きは本書でお楽しみください。