細い部分は「探して、見せる」/『これまでの服が似合わなくなったら。「40歳、おしゃれの壁」を乗り越える!』②
公開日:2019/9/21
40歳を迎えて、これまでの服がどうもしっくりこない、と感じることはありませんか? そう感じ始めたなら、自分を見つめ直すチャンス! 40代こそ、自分の軸を作る時期。「自分本位」のおしゃれを身につけて、「おしゃれの壁」を乗り越えましょう。
足首で細さ、足の甲で筋を出す
大人体型を細く見せるためには、太い部分を隠すのではなく、むしろ細い部分を出すと考えるとうまくいきます。
具体的には①足首を出す、②足の甲を出す、③首筋やデコルテを出すの3カ所で、細さを表に出します。
たとえば、70ページのように、スカートの先からちらりと見える足首が華奢な印象を与えてくれます。下半身が気になる人でも、太ももより、ふくらはぎより、足首は絶対細い! 脚の中で一番細い部分を出すことで、全体が細く見えるのです。
パンツでも同じです。24ページのような、なんてことのない白のニット×デニムのコーディネートでも足首が出ているかどうかで、見た目体重が3キロから5キロくらい変わって見えます。
パンツは、足首が見えるアンクル丈の長さではくのがおすすめです。
足の甲を見せるとさらにGOOD。甲は筋張っているので、サンダルやパンプスで足の甲を見せると、やはりほっそりスマートに見えます。
「自分の甲はぷにっとしていて、筋がない!」という人でも、ヒールを履くと、筋が出てきます。ヒールが苦手な人も多いかもしれませんが、ときには、あえて自分の足に負荷をかけて「筋」の存在を思い出させることも大事!
寒い時期は足首や足の甲を出すと冷えてしまうという人もいると思います。こういうときは、素足色のストッキングをはいてもOKです。
華奢になった首筋と鎖骨は大人になったからこそもらえるプレゼント
首筋や鎖骨を見せるトップスもおすすめです。若いときに比べて、首筋や鎖骨の骨が目立つようになったという人は多いのではないでしょうか。この一帯のお肉が落ちやすくなっているからですが、この「華奢になった首筋と鎖骨」は、大人になったからこそもらえるプレゼントです。ここを出さない手はありません。
とくにふくよかな人や、胸にボリュームのある人は、肌にハリがあって首まわりや鎖骨まわりが綺麗なので、この部分を出すと細く見えるだけではなく、若々しい印象にもなります。
71ページでは深めのUネックの服を着た上から、大きめのジャケットを羽織りました。このような鎖骨見せ+ビッグボリュームの羽織りは、顔まわりをすっきりシャープに見せてくれます。これ以外にも、深めのVネックを着たり、シャツのボタンを2つあけるのもいいでしょう。シャツのボタンを深めにあけてもいやらしく見えないのが、大人女性のいいところです。シャツの襟を立てる着こなしも、首筋や鎖骨の骨が綺麗に見える大人になってからのほうがサマになります。
女の自覚をよみがえらせる
お客様にデコルテを出す服をおすすめすると、なぜかみんな「ぱーん!」と弾けたように、輝いていきます。たぶん、デコルテを出すことで、意識的にも無意識的にも、見られているという気持ちや、ケアしようという気持ちが働くからでしょう。肌がちょっとかさついていたらクリームを塗ろうかなと思ったり、リンパマッサージをしようかなと思うことで、うっかりどこかに落としてきてしまった、女性としての自覚がよみがえってきます。
私はこの女としての自覚が、どんなサプリメントよりも、女性を綺麗に輝かせてくれると思っています。
綺麗で細い部分を出すと、その部分がより綺麗になっていき、あなたのファッションに「自信の核」を作ってくれます。「自信の核」ができるとよりおしゃれが楽しくなり、また自信がつくという好循環に入っていきますよ。
スタイリスト。1978年生まれ。女性誌や広告など多くの媒体でスタイリストとして活躍した実績と経験を持つ