オリラジ中田敦彦が実践する“鉄壁の勝ちメンタル”とは? 「自信はいらない、夢は見なくていい!」
公開日:2019/9/27
オリエンタルラジオの中田敦彦さんは、たくさんの肩書きを持つ人である。お笑い芸人、ダンス&ボーカルユニット「RADIO FISH」のリーダー、オンラインサロンの運営者。他にも、アパレルブランド「幸福洗脳」の経営者、立ち上げからわずか4カ月半で100万人の登録者を得たYouTube動画「中田敦彦のYouTube大学」の人気ユーチューバー、などの肩書きがある。なんとマルチな人だろうか。
そんなイメージからか、「強そう」と言われることが多いそうだ。ところが、この度刊行された新著『中田式 ウルトラ・メンタル教本』(徳間書店)のなかで、彼は次のように語る。「強いところもあるし、弱いところもある。つまり、あなたと一緒です」。
じつのところ、苦境も多かったという芸人人生を経て、今の栄光を勝ち取った中田さんが、くじけそうになりながらもチャレンジを続けられたのは、自らが編み出したメンタルコントロール術があったからだという。メンタルを正常に働かせるからこそ勝てる、“鉄壁の勝ちメンタル”とは?
■「自信はいらない」。自分の武器は、自分だけでは決められない
勝ち続けるには、自分の自信につながるような武器が必要である。しかし、自分の武器がなかなか見つからない人もいるだろう。不安かもしれないが、中田さんは「自信はいらない」と断言する。
中田さんが芸人になりたての頃、まわりの芸人は「暴走族上がり」「エキセントリックな両親がいる」などのおいしい引き出しを持っていて、ずいぶん焦ったとか。ところが、受験勉強ばかりしていた学生時代を振り返り、“ガリ勉キャラ”を打ち出したところ、それが意外にも受けてイメージが定着。つまり、武器とは自分だけでは決められないものなのだ。
たとえば、こんな例が綴られている。「学生時代に自転車通学をしていた」という自分にとっては当たり前のことを話すだけで、相手によっては「すごいところに住んでたんだね!」と意外なリアクションが返ってくるかもしれない。
中田さんからすれば、「平凡な人なんて一人もいない。みんなどうしようもなく個性的」。尻込みしたり、出し惜しみしたりすることなく、自信がない人ほど自分自身をさらけ出すことで、必ず武器は見つかる。
■「同じ場所に居続けない」。だが、それは「あきらめること」とは違う
今の仕事や職場に違和感を感じながらも、踏ん張って努力する人は多い。しかし、本当にそこは自分にふさわしい場所だろうか? 中田さんもまた、自分の居場所に迷ったことがあるひとりだという。
オリエンタルラジオとしてブレイクしたがデビュー当時の活躍は続かず、相方・藤森慎吾さんがチャラ男キャラで人気者になったとき、焦りを感じたことも。藤森さんメインのCMに、名前が明かされないまま着ぐるみ姿で共演したこともあったとか。
だが、自分たちを応援する同世代のファンは違う場所にいると気づいたとき、主戦場をテレビではなく、動画配信の方向にシフトしたことが苦境を乗り越える突破口となった。
努力は大事だが、ふさわしい場所で行われるからこそ報われること。「違う」と感じたら、ためらわずその場所を離れることも時には必要だと、中田さんは語る。
しかしそれは、あきらめることとは違う。中田さんの場合は、もっと上のステージに上がりたいという強い想いから、テレビの世界をあきらめざるを得なかったのだ。「自分自身の人生をあきらめない」ためには、時には他の何かをあきらめることが、新しいステージに進むステップとなる。
■メンタルさえ強ければ、何度でも立ち上がれる!
本書には他にも、「夢は見なくていい。自分を知りたいなら、まずは『学び』だ」「強くなるために、自分の『弱さ』を知れば、やるべきことと、やらなくていいことがハッキリする」など、現代を強く生き抜くためのコツが全41項目も綴られている。
夢を持つことや、自分の武器を見つけることは大事だが、自分の気持ちに向き合うばかりでは見えてこないことがある。中田さんのように、時には一歩引いて、自分を客観的に見つめたり、自分の周りを眺めたりすることで見えてくることがあるのではないだろうか。その具体的な方法論が綴られているのが、本書の良さだと感じる。
本書を読んでいると、自分の人生でまだまだやれることがあるような勇気がわいてきた。メンタルコントロールとは、こういうことだろうか。
人生は天国と地獄の連続です。でもメンタルさえ強ければ、何度でも立ち上がることができます。挑戦し続ける全ての人に届けたい魂のメッセージを本にしました。
本書の刊行にあたって、中田さんがこのようなコメントを寄せている。人生をあきらめかけていた人、仕事がうまくいかず落ち込んでいた人、あなたのメンタルは正常に働いているだろうか? 本書を読んで、中田敦彦さんに続こう!
文=吉田有希