あなたは今、どんな願いを持っていますか。――そう聞かれると、さまざまな願いが頭に浮かんでくるかと思います。中には、歯を食いしばりながら努力をしているのになかなか願いが叶わず、もどかしい思いをしている方もいるのでは？ しかし、その願い、もしかしたら頑張らなくても叶えることができるかもしれません。

『無敵の女子ノート 本当の自分がまるわかり！』（タマオキアヤ/clover出版）は「頑張らない」を合言葉に、1冊のノートと1本のペンのみで願いを叶える方法を教えてくれています。

■どうしてノートに書くだけで願いが叶うの？

　こう記すと、どうしてノートに書くだけで願いが叶えられるのかと疑問に思う方もいるはず。その理由は、人の心に関係があります。

　著者のタマオキさんいわく、私たちは意外と自分の本心を“分かったつもり”になっているだけのことが多いのだそう。現に今、私たちが「本当の願い」だと思っているものも、実は他人の価値観に依存した「嘘の願い」であることがほとんど。本当の願いに気づけていないため願いを叶えることが難しくなり、余計に人生が楽しくなくなるという悪循環に陥っているのです。

　こうした流れを断ち切るには日常生活の中で心にひっかかった感情をその都度ノートに記し、自分の声を素直に拾っていきましょう。どす黒い感情や悲しい本音はつい、見て見ぬフリをしたくなりますが、それらは願いに繋がる種であることも多いのだとか。これまで知らなかった自分の内面を発見し、正しく自己分析をするためには飾り立てない感情と向き合うことが大切なのです。

「自分を変えたい」。そう思った時こそ、これまでおざなりにしてきた本音を丁寧にすくい上げ、心の奥底に隠れてしまった“本当の願い”を引っ張り出してみましょう。

■「モテ女」になるにはどうしたらいい？

　読者の中には、恋愛にまつわる願いを抱いている女性も多いはず。バツイチ・アラサー独身である筆者も「モテたい」という願いを抱いていたため、「どうしたらモテることができるんだろう」と悩み続けていました。しかし、本書中のワークを実践してみると、「モテたい」という願いと心の奥に潜んでいた本当の願いとの差に驚かされ、いかに自分の願いが漠然としたものであったのか、実感させられました。

　本書中に記されたステップに従い「モテたい」という気持ちを掘り下げていくと、その裏にあったのは「友達夫婦が幸せそうだから」「孤独で寂しい」「自分に自信がない」など、「モテたい」という言葉で隠そうとした、コンプレックスだらけな自分。そんな本音を知ると、今の自分の本当の願いは「自信を持つこと」であり、「どうしたらモテるのか」の答えはその先にあるのだと気づくことができました。

　今の自分にできることをひとつずつ実践し、殻を破っていく力をつける。タマオキさんがノートを介して与えてくれる“初めの一歩を踏み出す勇気”は、「次の願い」に挑戦する原動力になり、未来を変える力にもなります。

　努力や我慢をしなくても願いは叶うと太鼓判を押してくれる本書は恋愛関係がうまくいかない時だけでなく、仕事でへこんだ時にも役立てられる1冊。うまくいかない人生だって、1冊のノートと1本のペンだけで好転させることができるのです。

文＝古川諭香