「小説を読む」ことの7つのメリット。あなたはいくつ享受してる? /『インプット大全』⑩

ビジネス

公開日:2019/10/16

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忙しい人や読書は苦手という人にもオススメの方法とは――?

10 小説を読む

「娯楽」の中にある計り知れないメリット

「ビジネス書の読書で自己成長するのはわかりますが、小説を読むメリットはあるのでしょうか?」と聞かれることがあります。

 小説の読書に、「楽しい」「娯楽」以外のメリットがあるのでしょうか? 答えは、計り知れないメリットがあります。

 小説を読む7つのメリットについて解説します。

(1)本が好きになる
 私は高校生のとき、栗本薫さんのヒロイックファンタジー『グイン・サーガ』という小説と出会い、「本のおもしろさ」に気付き、SF、ファンタジー、ホラーなどを貪るように読みました。大学に入り歴史、宗教、アメリカ文化など難解な本を読むようになります。
 結果として「自分も本を書きたい」という思いが芽生え、数十年後に作家として活動することになりますが、その発端は「小説」を通して本が好きになったからです。
 読書が苦手な人はまず「小説」から入るといいと思います。

(2)頭がよくなる、脳が活性化する
 読解力は、知能の高さや、ワーキングメモリとも相関するといわれます。また、子どもに読書をさせると算数の成績がよくなったという研究や、読書習慣のある高齢者は認知症になりづらいという研究もあります。読書によって読解力がつくことで、頭がよくなる。そして、脳が活性化するといえます。

(3)共感力がつく
 ある研究によると、「小説をよく読む人は、共感性タスクの点数が高い」「文学作品を読むと、読後に共感性が高まる」という結果が出ています。小説を読むと、主人公に感情移入しますので、それによって共感力が鍛えられるのです。

(4)創造性が増す
 小説は文字なので、頭の中で情景を想像しないと、物語を理解できません。つまり、小説を読むことは、想像力を使う。創造性のトレーニングになります。創造性はAI 時代に必須の能力です。

(5)ストレス解消効果
 6分の読書でストレスが7割軽減した、読書は散歩や音楽よりもリラックス効果が高い、という研究があります。読書は高いリラックス効果、ストレス発散効果があるのです。

(6)他人の人生を疑似体験できる
 小説を読むことで、他人の人生を疑似体験することができます。10冊小説を読めば、10通りの別人の人生をシミュレーションすることができます。自分の人生で失敗しなくとも、主人公の失敗体験から学ぶことができるのです。

(7)楽しい、人生が豊かになる
 小説は読んでいて楽しいです。1,000円ほどの娯楽で、人をここまで感動させ、楽しませてくれるものは少ないでしょう。小説は、人生を豊かにしてくれます。

【次回へ続く!】