1円でも安く買い物する人は貯金下手!? 心とお金のプロが教える「貯めマインド」の育て方
更新日:2019/11/20
「貯金をしよう」「節約をしよう」「家計簿をつけよう」。
最初は間違いなくやる気があったはずなのに、いつも途中で挫折してしまう。無理な節約をしたり、我慢したりした反動でストレス買いして、むしろ家計は大赤字!
そんなふうに、なかなかお金が貯められないのは、もしかしたら「心」に問題があるからかもしれません。
『お金が貯まる心を育てる 貯めマインド』(根本裕幸、森朱美:監修、リベラル社 :編集、 すぎやまえみこ:イラスト/星雲社)は、自分にあった「貯めマインド」(お金が貯まる心)を育てる方法を中心に、節約のヒントや貯金のコツが紹介された1冊。コミックと文章で構成され、普段、読書をしない人でも取っつきやすい「お金の本」です。
これまでにも、お金や貯金に関する書籍は数多く登場していますが、本書の魅力は心のプロ(心理カウンセラー)とお金のプロ(ファイナンシャルプランナー)の両方が監修していること。貯められない心の原因や、具体的なお金の使い方・貯め方について、まとめて解説されています。
■お金が貯められないのは「心のクセ」のせい
本書によると、お金の使い方や貯め方には、その人の性格やライフスタイルが深くかかわっています。お金をどう使うかは、その人の価値観そのもの。だからこそ、お金を貯められないのは、「心のクセ」が関係しているのだそうです。
なぜお金が貯められないのか――、おもな「お金タイプ」は、5つあるといいます。
・ストレスためて、ご褒美散財
・つい他人と比較、見栄はり散財
・意識高い系、自分探し散財
・不安が強い、転ばぬ先の散財
・ノープラン、なりゆきまかせ散財
貯めマインドに近づくために、まずは自分のお金タイプを知ることが第一歩。ひとつに限らず、傾向強めのタイプがいくつかあることも。
このお金タイプを踏まえ、chapter3では自分に合ったお金の貯め方や、やりくりに疲れた時のモチベーションアップ方法が紹介されています。自分のお金タイプのページだけでも目を通してみると、「これなら、できそう」という貯金や節約に関する新たな発見があるかもしれません。
■節約=1円でも安いものを買う、ことではない
本書は読むだけでなく、 “手を動かしたくなる”1冊でもあります。
節約や貯金を意識しはじめると、「安ければ安いほどいい」という考え方になりがち。しかし実際は、値段によらず「満足のいくもの」を買うことでストレスが減り、ムダ遣いもなくなっていくのだそうです。
本書の言葉を借りると、「お金は楽しく暮らすための道具」。そこで、お金に対する罪悪感や苦手意識をなくすワークが、chapter2で紹介されています。
ワークといっても「一万円札を観察してみる」「買ったものの満足度を★3つで振り返る」など、簡単で実践しやすいものばかり。本書は今までに根付いたお金に対するイメージや価値観を取り除く、いいきっかけになってくれるはずです。
■お金を「夢を叶えるツール」として活用する
自分の好きなものを買って、心も体も大満足で、みるみるお金が貯まっていく
あらためて「貯めマインド」とは、上のような心の状態のことです。
毎日、そして将来、幸せに過ごすためには、お金と楽しく付き合っていくことは不可欠。前章までで、お金への苦手意識をなくし、貯めマインドを身につけたら、chapter4では「お金プランを立てて幸せになろう」が待っています。最終章(chapter5)には、「知っていると役に立つお金の知識」についても。
本書は「貯められない」という悩みを持って、お金の本を手に取ったはずが、自分の心と向き合ういいきっかけになる。そんな不思議で、実践的な1冊です。
あなたも、自分らしい「貯めマインド」を育ててみませんか?
文=ひがしあや