芥川龍之介が女性たちに送ったラブレターが恥ずかしすぎる件/『文豪どうかしてる逸話集』④
公開日:2019/11/12
意外とやんちゃだった芥川龍之介と夏目漱石、職務質問をしてきた警官をからかって困らせる。
ある時近所で火事があり、野次馬根性で見に行くことにした芥川と漱石。
その帰り道、ふたりは非常線を張っていた警察官の職務質問に遭う。
芥川と漱石は、警察官からの「どこから来た?」という簡単な質問に「家はあっちだから、あっちから来たとも言えるし、でも、火事場はこっちだから、こっちから来たとも言えるし……」などと答えていると面倒くさいヤツ認定をされ、「行ってよし!」と言われるも「署まで行きますよ! 興味あるし」みたいなことを言って、警察官を困らせ面白がったのであった。
(出典) 芥川龍之介『夏目先生』
芥川龍之介が女性たちに送ったラブレター、かなり恥ずかしい。
芥川龍之介は、女性を好きになるとすぐラブレターを送りたがったのだが、その内容がなかなか恥ずかしい。
家にお手伝いさんとしてやってきた吉村千代さんへの手紙では、
「あなたは黙ってても笑ってても、僕にとっては誰よりもかわゆいのだ。一生、誰よりもかわゆいのだ。僕の自由にならなくとも、かわゆいのだ」
と、ひたすら「かわゆいのだ」を連発。
幼馴染の吉田弥生さんに送った手紙では、
「眠る前に時々東京の事や、弥ぁちゃんの事を思ひ出します……」
と哀愁たっぷりに攻めてみる。
のちの奥さんになる塚本文さんへは、
「もし文ちゃんがお菓子だったら頭から食べちゃいたい」
と、なんだかもう、見ていられない。