「雨の日」「月曜日」と上手に付き合える人が常に意識していること
公開日:2019/11/25
■雨の日、月曜日にどんより気分になる…
何気なく過ごす毎日の中、気がつけば「曜日」や「天気」に一日の気分が左右されてしまうことが多くありませんか? 気持ちよく晴れた日や週末の前には、概ね気分が軽くなり、嫌な出来事など受け流して過ごせるものです。一方、雨が降り続く日や休み明けの月曜日には、同じ出来事にも過剰にイラつき、うんざりしてしまう……そんな気分を覚える方は、少なくないと思います。
とはいえ、どんなに祈っても「雨の日」をなくすことや、「月曜日」をスキップすることなどできるはずもありません。では、イヤーな「雨の日」や「月曜日」には、気持ちをどのように立て直していけばいいのでしょう?
■「嫌な日」と思うと、1日中ネガティブになってしまうわけ
みなさんは、「気分一致効果」という言葉を知っていますか? これは、気分の良いときには物事をポジティブに、気分の悪いときにはネガティブに評価しやすい人間の心理を表した言葉です。
たとえば、朝カーテンを開けてどしゃぶりの雨が降っていたら、「雨かー。ついてないな」――こころに浮かぶのは、こんな気分ではないでしょうか? 週明けの月曜日も同様。起きたそばから「ああ、もう月曜日か。面倒くさいな」と、ため息をつく人は多いでしょう。そんな気分を抱えたまま一日が始まると、周囲の人の発言やちょっとしたミスなど、何もかもをネガティブに受け止めてしまうものです。
こうした心理効果こそ、気分一致効果です。つまり、「雨の日」や「月曜日」に感じるブルーな気分が、その日起こるあらゆることをネガティブな印象に変えてしまい、一日をまるごと「イヤな日」にしてしまうのです。
■あらゆる人が体験している「気分一致効果」
気分一致効果は、誰のこころにも生じているものです。最近の例で言えば、舛添都知事の会見の態度に反感を抱いた人々が、知事のあらゆる言動をネガティブに捉えていったことと同様に、「雨の日は苦手」「月曜日は苦手」という思いがあると、その日感じるあらゆることが、ネガティブなイメージになってしまいます。
こうした気分に任せていると、貴重な一日を嫌な気分で過ごさなければならず、そうした気分は雨の日が来るごとに、月曜日が来るごとに続いていきます。だからこそ、雨の日や月曜日には、意識して「気分に流されない」工夫をしていく必要があるのです。
■「雨の日」「月曜日」を乗り切る3つの方法
そこで3つの提案をします。まず、雨の日と月曜日にブルーな気分を感じたら、「そういうもの」と受け止めましょう。自然に湧き出す気分を変えることはできません。「今日は雨の日(月曜日)だから、気分が上がらないな。ま、そういうものさ」と考えて、それ以上、ブルーな気分を煽らないようにすることです。
次に、雨の日と月曜日には「無理をしない」ことが肝心です。憂さを晴らすために享楽的に過ごすと、後で疲れが出て、リバウンド的に落ち込んでしまいます。もとより、雨の日や月曜日には体もだるくなりがちなのですから、「今日は1日、あせらずにやりすごそう」と思えばいいのです。天気が回復したり、週末に近づいてくれば、自然に気持ちは華やいでいきます。
そして、“少しだけ”気分の上がる要素を取り入れてみましょう。たとえば、薄暗い雨の日にこそ、パステルカラーのスカーフを巻いてみてはどうでしょう? モーニングコーヒーのグレードを、ワンランクだけ上げてみてもいいかもしれません。このように、“少しだけ”気分の上がる要素を取り入れることで、気分の落ち込みに歯止めをかけることができます。
「雨の日」「月曜日」とのお付き合いは、一生続きます。だからこそ、ブルーな気分に振り回されず、自分の気分と上手に付き合いながら、無理なく過ごしていきましょう。
※情報は2016年6月22日現在のものです
文=citrus メンタルケア・コンサルタント 大美賀直子