「10代はいつだって悩んでいる」。16歳のスーパーJKひかりんちょが伝える、誰かのせいにしない人生のつくりかた 連載①《人生編》

小説・エッセイ

公開日:2019/11/22

『ありのままの私を受け入れずに批判する奴には、心の中で中指立てればいい』(ひかりんちょ/KADOKAWA)

 学校や友人関係、親、SNS。多感な10代に悩みはつきもの。

 うまくいかない人間関係や、将来に対する不安、親との確執など、誰にもぶつけられない気持ちを抱えてモヤモヤしている子は多いのではないだろうか。

 16歳のインフルエンサー・ひかりんちょもそのひとり。

 MixChannnelやTikTok、YouTubeなどで同世代から熱い支持を集め、SNSの総フォロワー数は100万人超え。しかし、そんな彼女も、学校生活になじめなくて不登校に、SNSではたくさんの批判を受けたりと、苦労をしてきた。

 しかし、自分を信じて、好きなことを発信し続けていると、認めてくれる人が増えてきた。

 SNSは彼女が見つけた自分の居場所。

 SNSで学んだ自身の人生を振り返りながら、同世代に力強いアドバイスを送る、生き方エッセイ『ありのままの私を受け入れずに批判する奴には、心の中で中指立てればいい』(11月7日発売KADOKAWA)を発売した。

 悩める10代のおすすめしたい1冊となっている。

■学校の友達とうまくいかないときダンスがうちの居場所。コミュニティが他にあれば 孤独じゃない

 小4の後半くらいに、仲良しの友達ができたんだ。小1からジャズダンスを習ってたんだけど、その子もダンスやってた。それが、今もいっしょに動画撮ったりしてる、あおい! 「アイカツ!」やったり、学校のキャンプ的行 事も同じ班になったり、ずっと2人でいたなー。

  小6のとき、あおいとクラスが離れた。うちが「あんま仲良くなかったなー」って感じてた子(向こうも思ってた!)が、あおいと同じクラスで仲良くなって。うちの悪口をあおいに言ってて、あおいも流されて悪口言ってた。それを知って、あおいと大ゲンカしたなぁ~。半年も口をきかなかった!

 そのころ、習い事のダンスがうちの居場所だった。ダンスに行けば友達いるしいいやーって。コミュニティが他にあるといいよね。ひとつの場所でうまくいかなくても、クサらなくてすむもん。ダンスっていう共通の趣味があるから、話題に困らないし、距離感も近かった。今思うと、このころには、居場所を見つける手段を身につけていたかもしれない。(作品より引用)

■「だれかのせい」が ひとつもない人生って最高じゃね?

 「だれかに言われたから」。それで何かを決めないほうがいいって思う。うちは、何を言われても、自分にとって何が本当に大切かを考えて、自分で選ぶよ。失敗もあったし、よくないところもあったけど、後悔してないのはその おかげかもなぁ。だれかに流されて決めてたら、そのだれかがい なくなったとき、歩けなくなっちゃう。うちは、いつだってひとりで歩けるようにしていたい。究極、人によって自分の幸せが決まるわけじゃない。幸せは自分次第。自分で楽しくできる。

 「空気を読む」は、うちの人生には必要ない。空気を読む事が悪いとは思わないけど、人に合わせすぎるの苦しくね?空気を読まないと周りになじめなくてつらかった時期もあるけど、がまんしすぎなくてよかった!「だれかのせいで」はダメ。そいつは所詮他人だからな。うちは、自分がしたいからするんだ!この調子で、もっともっと上を目指していきたいと思ってるから、みんなついてきてね(作品より引用)

■ありのままの自分で人生をもっと楽しもう

 毎日学校で過ごしていると、学校が自分の世界のすべてだと思ってしまうことがある。学校がすべてではない。自分の居場所は習いごとや趣味、SNSにだってある。そういったコミュニティのどこかに居心地のいい場所がひとつでもあればいいと、肩から力が抜けるような気がした。

 周りに流されていてはもったいない。ひかりんちょの言葉から、自分にもっと素直に生きようという力が湧いてくる。

 誰にも言えない悩みや、不安を抱えている人に、ぜひ手に取ってみてほしい。

文=平岡瑛里花、写真=神藤剛