好きな本が一緒だとすぐに仲良くなれる!? カマタミワ著『ひとりぐらしこそ我が人生』読書会開催! 潜入レポート
更新日:2020/1/9
2019年11月、出版社KADOKAWAで、読書会イベントが開催されました。
読書会とは、本好きが集まって意見交換をする会のこと。新たな社交の場として、近年注目を集めています。
課題図書に選ばれたのは、漫画家カマタミワ先生の『ひとりぐらしこそ我が人生』(KADOKAWA)。ひとり暮らし歴20年以上のカマタ先生が、独自の視点でひとり暮らしの日々を綴った大人気コミックエッセイです。
なんとこの読書会には、カマタ先生ご本人も登壇するということで、読書会チケットは、発売後すぐにソールドアウト!
一体どんな読書会だったのでしょうか? 実際の様子をリポートしちゃいます!
愛知、兵庫、宮崎…参加者は全国から
イベント当日は生憎の雨でした。しかし、悪天候もなんのその。会場は読書会を楽しみにしてきた参加者さんでいっぱいです。その数は60名を超えます。
お友達同士、ご夫婦もチラホラ見られましたが、大半がおひとりでの参加のようでした。受付後、指定されたテーブルに座ります。
司会者が開会の挨拶をすると、皆さんお待ちかね。カマタミワ先生のご登場です! 参加者たちが大きな拍手で迎えます。実物のカマタ先生を見て、皆さん感激した様子でした。
さて、当日のタイムスケジュールはこちら。
・テーブルごとに自己紹介
・カマタさんへの質問タイム①
・読書会
・カマタさんへの質問タイム②
・懇親会
・カマタさんへの質問タイム③
自己紹介では、今日はどこから来たのか、そして、読書会に参加した理由を話します。
「何年も前からカマタ先生のブログのファンです。今回カマタ先生に会えるのをすごく楽しみにしていました」
「カマタ先生の本が好きで、全部持っています!」
「イベントを知ったとき、すでに満席で諦めていたのですが、キャンセルが出たので今日来ることができました」
「本屋でたまたま立ち読みしたとき、すごくおもしろくて、それ以来ずっとファンです!」
なかには、愛知、兵庫、滋賀、宮崎と、今日のために遠方からはるばる来たという強者もいらっしゃいました。
皆さん最初は緊張気味でしたが、好きな本という共通点があることで、すぐに打ち解け、どこのテーブルでも話に花が咲いていました。これも読書会ならではのメリットですね。
著者が明かす、制作裏話
自己紹介が終わると、続いてカマタ先生への質問タイムです。
事前に、参加者たちからカマタ先生への質問を募集し、それに回答していただきます。
今ハマっている漫画、ブログを書く際に注意していること、おひとりさまでイベントに参加するときの心構え、ひとり居酒屋を楽しむ方法、一日を無駄にしてしまったとき、カマタ先生ならどうしますか?…などなど、読書会でしか聞くことのできない質問がいくつも飛び出します。
特に多かった質問が「どうやったらおもしろいことに出会えますか?」「おもしろいネタのみつけ方を教えてください」というもの。
これに対してカマタ先生は、
「私の場合、何も考えず、ボーッと歩いているときに、おもしろい人に出会いやすいです。なのでコツとしては、ゆっくり歩くこと、仕事のことを考えないこと、そして周りをよく観察すること。商店街はおすすめです!」
とのこと。カマタ流・ネタ集めの方法をご本人から直接聞けるのも、読書会に参加した人だけの特権です。
好きな本を通じて、新しい仲間づくり
質問タイムが終わると、メインイベントである、読書会がはじまります。各テーブル内で、課題図書のおもしろかったところ、共感したところをそれぞれが発表していきます。
参加者は皆、『ひとりぐらしこそ我が人生』を持参しているのですが、「今日のために改めて読み返してきました!」という方の本を見ると、ものすごいふせんの量…! カマタ先生への愛を感じます。
「セイウチの回がおもしろかった!」
「ロジャーの回を電車の中で読んでしまって、笑いをこらえるのが大変だった」
「トイレのウォシュレットの回を読んで、はじめてムーブという機能を知りました!」
など、ひとりがおもしろかったエピソードを紹介するたびに「わかるー!」と共感する声が飛び交います。
この読書会では、カマタ先生が順番にテーブルを回ってくれるということで、発表にも力が入ります。
「カマタ先生おすすめレシピを参考に、ご飯を作っています」
「シートパックの使い方がすごく良かったので真似しています」
「玉ねぎで涙が出ない方法はすごくタメになりました」
と、「カマタ先生の真似をして◯◯をした」という人がとても多かったのも印象的でした。
参加者の中には、ひとり暮らしの方はもちろん、現在は家族と暮らしているという人も多くいました。そういった方々からは、「ひとり暮らしをしていたときを思い出して、懐かしくなりました」という声も聞かれました。
読書会が終わると、再び質問タイムを挟んで、今度は懇親会へと移ります。
ケータリングの美味しいお料理をいただきながら、参加者同士でお喋りを楽しみます。カマタ先生の話題のほか、好きな作家や、プライベートでどんなことをしているかなどのお話をして、皆さん、距離が近くなっていたようです。
最後にカマタ先生から締めのご挨拶をいただき、大盛況のうちに読書会は終了しました。
大好きな本、作家さんについて、思う存分、語り合うことができたことで、参加者の皆さんも大満足のイベントになったことと思います。
読書好きのあなたも、興味のある読書会があったら、ぜひ参加してみてはいかが?
文=中村未来(清談社)