【2010年代振り返り】AKB0048、スケダン、戦コレ、うた恋い。……2012年もっと評価されるべきアニメ10選
更新日:2020/1/2
ダ・ヴィンチニュースでは、年末にアニメ好きが選ぶ“もっと評価されるべきアニメ”を発表してきました。しかしそれも2016年以降の試みとなり、それ以前については触れられていません。そこで2010年代のラストとなる2019年、この10年のもっと評価されるべきTVアニメをプレイバック!
今回は「ガールズ&パンツァー」「ジョジョの奇妙な冒険」「PSYCHO-PASS」「アイカツ!」「戦姫絶唱シンフォギア」などの人気シリーズの放送がスタートし、映画館では「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」が上映された2012年に放送を終えたものから、もっと評価されるべき作品を10本紹介します。
なおこの連載シリーズでは、アニメ調査室(仮)(http://anime-research.seesaa.net/article/321229084.html)の年間評価ランキング(年別)上位40作品は“すでに評価されている作品”として基本的には対象外(ただし1作品のみエクストラ枠として紹介)とします。
2016年版はこちら!
2017年版はこちら!
2018年版はこちら!
「AKB0048」(4月~7月)
当時人気の絶頂にあったAKB48をモチーフに、現役メンバーもキャストとして出演したアイドル×ロボットアニメ。地球滅亡直前まで伝説のアイドルとして輝き続けたAKB48の名を受け継ぎ、芸能禁止の時代にゲリラライブを続けるアイドル達「AKB0048」が活躍するというぶっ飛んだ設定ながら、「マクロス」や「アクエリオン」のサテライトが制作しただけあって、正統派ロボットアニメとしての面白さも確か。2013年には第2期「next stage」も放送されました。
公式サイト:http://akb0048.jp/
「キルミーベイベー」(1月~3月)
ネタ的要素ばかりが取り上げられる本作ですが、実はなかなかの力作。とにかくウザいやすなと、彼女をツッコミ続ける殺し屋のソーニャ(にたまに忍者のあぎりが絡む)の日常を描くギャグ作品ですが、独特のテンポのボケとツッコミが生み出すグルーヴ感は中毒性高め。また最終回のオリジナル展開もファンを喜ばせました。
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/anime/kmb/
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バンダイチャンネル
「好きっていいなよ。」(10月~12月)
橘めいと黒沢大和、ふたりの高校2年生によるラブストーリー。同クールには本作と同じく少女マンガ原作で評価の高い「神様はじめました」「となりの怪物くん」もありましたが、コメディ色が強く明るい両作に比べてこちらは恋愛色が強め。安心感のある王道の物語が展開します。また3作品とも1話でキスするという偶然の一致も印象的でした。
公式サイト:http://king-cr.jp/special/sukinayo/
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バンダイチャンネル
「SKET DANCE」(2011年4月~2012年9月)
「彼方のアストラ」の原作者にとっての初連載をアニメ化。高校生活を支援する部活動「スケット団」の3人を中心にコメディあり、恋愛あり、感動ありの楽しい学園ライフが1年半にわたって描かれました。またオープニングやエンディングを飾った楽曲も良曲揃い。この作品から生まれたスリーピースバンド・The Sketchbookの小原莉子さんはのちに声優デビューし、「バンドリ!」のRAISE A SUILENのギタリストとして活躍中です。
公式サイト:https://sketdance.jp/index.html
「戦国コレクション」(4月~9月)
異世界《戦国世界》からなぜか現代へと飛ばされてきた戦国武将たち(もちろん全員美少女!)のそれぞれの物語がオムニバス形式で展開。各エピソードは古今東西の映画をオマージュされており、遊び心に溢れたストーリーが連発します。2010年代にソーシャルゲーム原作のアニメは多数制作されましたが、本作の暴走ぶりは屈指のものと言っても過言ではないでしょう。
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/sencolle/
「黄昏乙女×アムネジア」(4月~6月)
学園に伝わる怪談のひとつ“旧校舎の幽霊”である夕子と、彼女を見ることができる少年・貞一。ふたりが夕子の死因を探る……というストーリーだけならホラー作品っぽいし実際そうではあるもののラブコメ成分の強さも印象的。特に黒髪ロングヘアーにセーラー服な夕子のかわいらしさはぜひ観てほしいところ。なお2013年1月からは同じくAmnesia(=記憶障害の一種)をモチーフにした女性向けアニメ「AMNESIA」も放送され、こちらも快作でした。
「超訳百人一首 うた恋い。」(7月~9月)※エクストラ枠
原作はイブニング(講談社)にて連載されたマンガ作品。百人一首に込められた歌人たちの想いを現代的なアレンジ(=超訳)で甦らせるという意欲作で、アニメでは雅な世界で繰り広げられる恋模様がより色鮮やかに描かれました。またecosystemによる作品に寄り添ったオープニングテーマ、SOUL’d OUTによる本編の余韻に浸れるメロウなエンディングテーマも秀逸です。
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/utakoi/index2.html
「てーきゅう」(10月~12月)
“スーパーハイテンションギャグコメディ”と謳われるテニスをほとんどしないテニスマンガが原作。アニメでは2分(オープニングが30秒あるので、実質1分30秒)の間に変テコな女子高生たちが早口でカオティックなギャグを放ち続けます。過去にダ・ヴィンチニュースで解説(https://develop.ddnavi.com/interview/162633/a/)しましたが、短時間でのボケの多さは他の追随を許さないレベル。2017年の第9期まで全108話放送されているものの、全話観ても3時間半程度で済みます。
公式サイト:http://te-kyu.com/
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バンダイチャンネル
「夏色キセキ」(4月~6月)
静岡県下田市に暮らす4人の女子中学生が主人公のオリジナルアニメ。2010年代を代表する声優ユニット・スフィアの4人がメインキャラクターにキャスティングされたことで注目を集めましたが、願い事を叶える“御石様”などライトなSF要素が加えられた青春ストーリーの瑞々しさも大きな魅力でした。
公式サイト:https://www.natsuiro-kiseki.jp/
「武装神姫」(10月~12月)
2006年から展開されたアクションフィギュア「武装神姫」。2011年には正統派ホビーアニメなショート作品「武装神姫 Moon Angel」が配信されましたが、こちらのTVアニメ版はほんわかムードのコメディ作品。マスターとの交流が深く描かれる後年の「フレームアームズ・ガール」や「超可動ガール1/6」と少し趣きが異なり、小型ロボットの神姫たちが物語のメインを務めます。彼女たちのキュートさはもちろんですが、マスターである理比理人の不思議な存在感も見逃せません。
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/anime/busou/
今回紹介した作品で見逃しているものはなかったでしょうか? もし未見で気になる作品があればぜひ配信サイトなどで確認してみてください。もちろん今回紹介した10作品以外にも、改めて評価されてほしいアニメは多数あります。名作はどれだけ時が経っても色褪せないもの。お気に入り作品は、時代が移り変わってもぜひ布教していきましょう。
文=はるのおと