自分を上手に操る! 嫌いな自分を捨てて理想に近づく自己暗示の「言葉」
公開日:2019/12/24
「暗示をかける」――というと暗示をかける“相手”が欠かせないと思ってしまうが、あえて“自分”に注目してみたい。もし、自分自身に「暗示」をかけ、嫌いな自分を脱却して、望む未来が手に入るとしたら…。
『人も自分も操れる! 暗示大全』(内藤誼人/すばる舎)では、他人にかける暗示に加えて「自己暗示」のかけ方についても紹介されている。何気ない日々においても効力を発揮するという暗示の力。意識して使いこなすことができれば、自分の人生は一変する…かもしれない。
「自己暗示? よくわからないな」というあなた。たとえば、知らないうちにできたひざ小僧のすり傷。気づいた途端にじわじわと痛くなってくる、なんて経験はないだろうか。これは「怪我をしている=痛い」という暗示を自分でかけてしまっているから。だが、そんなときでも好きなTV番組が始まったりすると、痛みなんて途端に忘れてしまう。これも暗示のおもしろいところだ。
さまざまなプラスの暗示を自分にかける秘訣が書かれている本書から、今すぐ、かつ簡単に実践できそうなものをいくつか紹介しよう。
■ポジティブなイメージを描くことが一番大切
自分に暗示をかけるときには、「自分がうまくやっているところ」をイメージすることがまず大切だ。
「今日は何をやってもうまくいくなぁ」と思ったことはないだろうか。こんな日は、ポジティブな暗示を自分にかけている状態。反対に「何をやっても失敗しそう」と感じる日には、ネガティブな暗示をかけてしまっている可能性がある。
だから、「どうせ無理だろうな」とか「絶対失敗する」なんて思っていては、失敗する可能性がグンと高くなってしまう。これを利用し、「絶対に金持ちになるんだ!」というポジティブな暗示をかければ、仕事に対するモチベーションが上がり、毎日を楽しく過ごせる可能性が上がるはずだ。
■言葉が生む“誤解”に注意
気になっている異性に、「週末食事にでも行きませんか」と誘う。すると、相手から「ごめんなさい」とお断りの一言。こんなとき、あなたはどう思うだろう?
自分に自信がない状態だと、「自分は好かれていないんだ」と思い込んで「誰からも好かれない人間」とネガティブな暗示をかけてしまいがちだ。このネガティブ暗示はどんどん自分を追い込んでしまい、より一層自分に自信がなくなってしまう。
でも、ちょっと考えてみてほしい。相手が断ったのは、もしかしたら週末に先約があったからかもしれない。要するに、断られても「予定が合わなかったんだな」くらいに思っておくことが大切なのだ。
思い込みに振り回されないためにも、「じゃあ別の日はどう?」と勇気を出して聞き直してみてもいいかもしれない。自尊心を守るためにも、気になるあの子とお近づきになるためにも、もう一歩踏み出してみよう!
■なりたい自分になる方法は?
「落ち着いた上品な人」「誰とでも仲良くなれる明るい人」…など誰もがなりたい自分像があるだろう。そんなときは、ズバリその人になりきってみるのがいい。これが理想に近づくための一番の近道なのだ。
「なりきってみても、内面は変わらないんじゃ…」と不安に思うかもしれない。だが、なりきって過ごしているうちに、望んだ通り
の人物に自分の性格も変わっていくそう。たとえ演技だとわかっていても、次第に心も変化していく。これが自己暗示の力だ。
思い描く自分に近づくために、今日から早速「出来るヤツ」になりきって生活してみたい。
■自信をつけるカンタンな方法がある!
なにか問題や困難にぶつかる。気分は最悪だ。プレッシャー、不安、自己嫌悪が頭の中をぐるぐる巡り、その場から逃げ出したくなる。
そんなときには、今までに経験した同じような出来事を思い出してみよう。「あのとき、そういえば似たようなことをしたな」と切り抜けられた記憶を思い出せば、自然と肩の力が抜けて、心に余裕が生まれるはずだ。
もっと辛かった出来事を思い出すのもいいそうだ。たとえば、風邪をひいて体調は最悪、「辛くて何も手につかない」なんて思うかもしれない。そんなときには、「40度の高熱に苦しんだインフルエンザに比べればまだ余裕」と自分に言い聞かせてみるのだ。そうすれば「まだまだ大丈夫!」と前向きになる余力が生まれるだろう。
本書には、他にもたくさんの暗示に関するノウハウが紹介されている。ただ漫然と過ぎる毎日を変えたい、目標に向けてモチベーションをアップさせたい、そんなときには「騙された」と思って試してみるといいだろう。
文=冴島友貴