「仲良くなりにくい雑談」の典型とは?『超雑談力』③
公開日:2020/1/9
「どうして?」より「どうやって?」と聞く。「あいうえお」でリアクションする。天気の話や時事ネタはNG。超カンタンな話し方のコツ満載!
ルール2 雑談の中身
「異業種交流会で、中国市場について情報を交換できたので有意義だった」
「ママ友から、近くの進学校の教育方針について教えてもらえた」
雑談を「情報交換」ととらえている人がいます。有益な情報を受け取り、差し出す。それこそが実りある雑談、というわけ。
これもまた、間違った雑談です。
第1のルールで、「雑談の内容はなんでもいい」とお伝えしましたが、それでも中には「仲良くなりやすい雑談」と「仲良くなりにくい雑談」があります。
「情報交換」は、まさに「仲良くなりにくい雑談」の典型です。たとえば、雑談相手と、お互いの趣味であるゴルフの話題になったとします。
「最近いいドライバーを買いまして」
「どこ製のですか?」
「◎◎製です」
「どうしてそれにしたんですか?」
「芯を食ったときの飛びが違うと聞いて」
「なるほどそうですか。では私も検討してみます」
こういう雑談って、ありますよね。ですが、こんな会話をしていては、いつまでたってもよい関係は築けません。それに比べて、次のような雑談はどうでしょう?
「最近いいドライバーを買ったので、気持ちよく打ててるんですよ」
「わかります! しっくりくるクラブって貴重ですよね」
「一旦『これだ!』って思っても、すぐにわからなくなったり。困ったもんですよ」
「でもまあ、そうやって難しいからこそ、ゴルフって楽しいんですよね」
「そうなんですよー。やめられませんねえ」
この会話には、はっきり言って、大した情報は含まれていません。
それでも、お互いのゴルフ愛がびしびしと伝わってきますし、「今度一緒にラウンド回りましょうか?」という会話にも発展しそうです。
気持ちを伝えると、気持ちが近づく
なぜこの雑談が「いい雑談」なのかというと、ふたりが「情報」ではなく「気持ち」をやり取りしているから。
「気持ちいい」「しっくりくる」「困った」「楽しい」「やめられない」……。こういった喜怒哀楽の感情を伝え合うのが、「仲良くなりやすい雑談」の鉄則です。
繰り返しになりますが、人には気持ちがあります。雑談では、その気持ちをやり取りすべき。調べればわかる冷たい情報ではなく、自分だけが感じた生の気持ちを共有すれば、親密な関係を築けるのは、当然のことです。
「情報」ではなく「気持ち」を話す。これが第2のルールとなります。
ポイント
気持ちをやり取りすると、いい関係ができやすい