佐渡島庸平 今月の「この本にひとめ惚れ」『insight』『アームストロング』『バターの本』
公開日:2020/1/26
『ダ・ヴィンチ』本誌の人気連載コーナー「この本にひとめ惚れ」から、コルク代表・佐渡島さんのひとめ惚れ本を紹介。『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』といった大ヒット作品を世に出した天才編集者・経営者が“ひとめぼれ”した本をチェック!
『insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力』
ターシャ・ユーリック:著 中竹竜二:監訳 樋口武志:訳
英治出版 2000円(税別)
装丁(日本語版):竹内雄二
編集(日本語版):平野貴裕
自己認識をどうやって、どのように高めていけばいいのか? 経営者にとってきわめて重要なテーマだと思う。
冒頭を読み、プラトンの「汝自身を知れ」という言葉の凄さにあらためて思いを馳せた。
『アームストロング 宙飛ぶネズミの大冒険』
トーベン・クールマン:作 金原瑞人:訳
ブロンズ新社 2500円(税別)
装丁(日本語版):伊藤紗欧里
編集(日本語版):若月眞知子
最近ずっと息子に読み聞かせしているので気になって。なんといっても絵が魅力的だ。
『バターの本』
グラフィック社編集部:編
グラフィック社 1500円(税別)
装丁:大島依提亜、勝部浩代
写真:岩崎美里
企画・執筆・編集:津田淳子
装丁も中面も凝りまくりで美しい! コストに比して売るのは大変ではと思う一方、強い力を感じる。丁寧に作った本には力があるのだ。
【青山ブックセンターにて彷書】
<プロフィール>
佐渡島庸平(さどしま・ようへい)
1979年生まれ。東京大学文学部を卒業後、2002年に講談社に入社。
週刊モーニング編集部にて、『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)、『16歳の教科書』など数多くのヒット作を編集。
インターネット時代に合わせた作家・作品・読者のカタチをつくるため、2012年に講談社を退社し、コルクを創業。
従来のビジネスモデルが崩壊している中で、コミュニティに可能性を感じ、コルクラボというオンラインサロンを主宰。
編集者という仕事をアップデートし続けている。
●Twiter ID:@sadycork
写真=首藤幹夫
取材・文=田中裕