葬儀を知らせる人の連絡先は分かる? 遺言書とエンディングノートの違い/『終活ねっと式 マンガでわかる「終活」』②

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公開日:2020/2/27




「遺書」「遺言書」「エンディングノート」のちがいとは?

 あなたが生前、家族に「私の骨は海に散骨してほしい」と口頭で伝えたとします。しかし、親戚から「散骨なんてありえない!」「本当に言ってたの?」と反対され、実現できなかった場合、遺された家族は納得できない思いをするでしょう。

 また、親族のひとりが「むかし、(故人が)この宝石は私にくれるって言ってたわ」と口約束を持ち出すと、親族間でトラブルの種になりかねません。

 そうした事態を避けるため、自分の意思や必要な連絡事項を書面に書き残したものが「遺書」「遺言書」「エンディングノート」です。それぞれ書く目的が異なるため、3つの書面のちがいについてご説明します。

 まず「遺書」とは、これから訪れる死を前にして、遺族に対する自分の気持ちやメッセージを手紙のようにして書き残した書面です。決まった形式もルールもないので、相続や葬儀などの要望を書くことも自由です。

 一方、遺産相続において重要となるのが「遺言書」です。「遺言書」を書くことで、親族への遺産の配分や遺贈など、相続に関する故人の要望を、法的効力を備えた形で残すことができます。「自筆証書遺言」「公正証書遺言」など複数の形式があり、規定通りの書式や条件に沿って書かなければ無効となってしまうため、十分な注意が必要です。

 また、遺族に対するメッセージや連絡事項、相続や葬儀に関する要望、人生の回顧録などを1冊にまとめたものが「エンディングノート」です。知人・友人や親族への連絡帳としても使え、また、自分の交友関係を家族に伝えることもできるので、葬儀の告知がスムーズになるなど遺族の負担を減らす効果があります。


<第3回に続く>