水害で車が水没し始めた! 逃げるタイミングは…?/『そのとき、どうする?』④
更新日:2020/8/31
大地震、風水害といった自然災害が多発する昨今――。近い将来、必ずあなたの身にも起こります。有事のシチュエーション別に、命を守る「知識」と「とっさの行動」を解説。災害大国で生き抜くための必読本!!
【水害】車が水没し始めたら
逃げるタイミングは水がタイヤの半分まできたら
水没すると、水圧でドアが開かなくなります。タイヤの半分まで水がきたら逃げること。マフラーの排気口から水が入ると、排気がうまく排出できなくなり、エンジンが停止。窓も開かなくなります。万が一車が水没してしまったとき、外との水位の差がなくなってくると、ドアにかかる水圧が小さくなり開きやすくなります。少しでも開いたら、両足で思いっきり押し開け、一気に脱出を!
<備え>水没車からの脱出用にハンマーを常備
水没してしまったときのために、備えておきたいのがハンマーです。握り部を持ち、ドアガラスの隅を叩き、ヒビ割れが全体に広がったら、ハンマー先端部の溝を使って脱出用の穴を広げます。ハンマーの反対側には、シートベルトのカッターもあるので、シートベルトがはずれないときにも落ち着いて脱出できます。
水に浸かった車はエンジンをかけないこと
冠水や浸水してしまった車は、見た目は何の問題がなくても、自分では絶対にエンジンをかけないこと。エンジン内部への水の侵入や床にある電気系統が濡れたことにより、出火や爆発の危険があります。すぐにディーラーや整備工場、JAFなどのロードサービスに連絡をしてレッカー移動してもらい、点検をしてもらいましょう。特に高電圧のバッテリーを搭載(とうさい)しているハイブリッド車や電気自動車は、むやみに触らないこと。
水没した車でも買い取ってもらえることが
水没車は、修理をするか廃車にするかの迷いどころですが、実は買い取りも可能な場合があります。フロアまで、クッション上部まで、ダッシュパネル上部までと水に浸かった程度によって減点の基準があるので、それをもとに金額が算出されます。中古車買取業者やディーラー、水没車などの専門業者に相談するのがいいでしょう。