落雷時、大きな木や電柱からは●メートル離れるべし!/『そのとき、どうする?~ただちに命を守るとっさの行動マニュアル』⑥

暮らし

更新日:2020/8/31

大地震、風水害といった自然災害が多発する昨今――。近い将来、必ずあなたの身にも起こります。有事のシチュエーション別に、命を守る「知識」と「とっさの行動」を解説。災害大国で生き抜くための必読本!!

『そのとき、どうする?~ただちに命を守るとっさの行動マニュアル』(甘中繁雄/大和書房)

【雷】屋外で雷に遭ったら

雷のとき、メガネやアクセサリー、時計などをはずすのは実は意味がありません。人間の体は、同じ高さの金属像と同様に落雷を誘引するといわれているので、落雷の阻止(そし)にはなりません。

雷鳴が遠くても建物や車の中に避難を

 雷のときに危険な場所は、ゴルフ場や野球場、海岸など周囲が開けた平坦地。雷鳴が聞こえたら、遠くで鳴っていたとしても、すぐに建物の中か車の中に避難すること。建物が近くにない場合は、身をかがめて低い姿勢になったり、くぼ地など低い場所に移動をします。地面に寝そべってはダメ。落雷したとき、地面を電流が伝わってケガをする可能性があります。また、大きな木や電柱からは4メートル以上離れること。

<備え>天気予報で雷情報も入手しておく

 屋外でのイベントやアウトドアレジャーを楽しむ際に、天気や気温は気にしても、雷情報に関しては一時的なものだし……と蔑(ないがし)ろにしがちです。しかし、実際に落雷によって命を落としたケースもあるので、「雷を伴う」「大気の状態が不安定」というキーワードが出てきたら注意しましょう。また、上空の雲行きがあやしくなってきたら、雷の前兆を知っておくことも大切。急に黒い雲がふくらみ、近づいて周囲が暗くなったり、冷たい風が吹いて大粒の雨が降り出したりします。

傘や杖、バットなど長いものにも落雷の危険が!

 雷は、開けた平地に加えて「長いものや高い所、高いもの、高く突き出たもの」に落ちやすい特徴があります。雷雲が近づいてきたら傘やバット、ゴルフクラブ、釣り竿、杖など長いものは体から離して地面に寝かせましょう。

海や山のレジャーは要注意!

 海では、海水浴やサーフィンなどをしている最中に落雷が聞こえたらすぐに岸に上がりましょう。

 山の場合は、尾根道や頂上付近の樹木がまばらな場所は危険です。登山、ハイキング、キャンプなどでは「雷しゃがみ」といわれる、雷から避難する姿勢を知っておくといいでしょう。

リュックサックなどの荷物は地面に下ろし、頭を下に向けて両手で耳をふさぎます。両かかとをくっつけて地面から浮かせ、つま先立ちをします。

<第7回に続く>