仕事は辛いものじゃない! 入社1年目が学ぶべき仕事の教科書
公開日:2020/3/31
世間は不安な状況ではありますが、季節はようやく春。4月から、就職して新社会人になる方も多いかと思います。新しい生活への期待もある一方で、不安はありませんか? 「上司とうまく付き合っていけるだろうか」「仕事でミスをしたらどうしよう」など、悩みを抱える方もいるのではないでしょうか。
『入社1年目で知っておくべき仕事を楽しくするエッセンス』(太田祐一/幻冬舎)は、企業の社員研修などを手掛ける著者が厳選した、基本的な仕事の進め方から、コミュニケーションのとり方、会議の向き合い方、仕事でミスをしたときの対処法など、仕事のコツやアイデアを紹介しています。
仕事とは辛いもの、会議は退屈なもの、人付き合いは我慢するもの。そう思っていませんか? 仕事のやり方を学ぶことで、そうした不安を解消していきましょう。
作業の優先順位をつける
新入社員がいきなり責任の重い仕事を任されることはありません。誰でも最初は先輩社員の手伝い、資料の整理、議事録の作成といった雑用からです。しかし雑用は種類も数も多くて、一度に頼まれると何から手を付けるべきか悩んでしまいます。そんな時は、仕事を次の4つに分類して優先順位をつけて行動しましょう。
(1)重要であり、緊急性が高い。
(2)重要であり、緊急性は低い。
(3)重要でなく、緊急性は高い。
(4)重要でなく、緊急性も低い。
慣れないうちは、②と③を間違えることが多いといいます。自分で判断できないときは、素直に上司や先輩に尋ね、仕事に優先順位をつけることを学んでいきましょう。
作業の報連相と確認をする
日本の会社の多くはチームを組んで作業します。チームで動くにはコミュニケーション能力が欠かせません。それは何も話題を豊富に用意しろとか、同僚と友人付き合いをしろとか、定時外で飲み会に参加しろと言っているわけではありません。
仕事でトラブルが起きたら報告する。約束の時間に遅れそうなら連絡を入れる。作業中に疑問があれば相談する。そして自分の意図や認識が上司や相手に伝わっているかを確認する。この報連相と確認を欠かさずに行えることが、社会人に求められるコミュニケーション能力です。
その報連相をするにも、迅速に口頭で伝えるのがいいか、メモやメールなど記録が残る方法がいいのか、報告する内容はまとまっているかなど、相手への気配りを考えることが肝心といいます。
目標と目的と手段を混同しない
また著者は「日本人は目的と手段を混同しやすい」と訴えています。目的は最終ゴール地点、目標はそこへたどり着くための里程標、手段は物事のやり方です。例えば、「家族を大切にしたい」と思いながらも、仕事中心になって家族をないがしろにしてしまう。自分の成長を願って仕事しながらも、忙しくて資格試験の勉強が疎かになってしまう。真面目な人ほどこうした錯誤に陥りやすいのです。
仕事とは、あくまでもお金を稼ぐこと、あるいはあなたの夢を叶えるための手段です。もし「仕事が楽しくない」と感じたら、いつの間にか本来の夢や目標を見失っているのかもしれません。
新社会人になる皆さん、これから大変なことも多いかと思います。挫けないために、仕事を楽しくする考え方をいまから身につけてみてはいかがでしょうか。
文=愛咲優詩