年収アップが転職の成功と考えるのは誤解! 年齢を重ねるごとに差が開く経験資産/『新しい転職面接の教科書』⑨
公開日:2020/5/6
面接において、一番理解しておくべきことは「面接には作法がある」ということです。「いやいや実力があれば関係ないでしょ」と思われる方もいるかも知れませんが、そんなことはありません。目からウロコの「採用の本質」を知って最強の内定を手に入れませんか。
年収についてどう考えるか
×これ誤解です 年収アップが転職の成功?
あなたの現在の年収は、あなたの会社の人事評価制度に則ったものになっているはずです。そして、その評価制度の中にいる以上は、どれだけ結果を出しても劇的に年収が変わるということはありません。一般的な人事制度とははそういうものです。
一方、転職市場価値は相場で決まっていきます。ですから、年収が受ける業界での平均年収に応じて変わってくるという点では、年収アップの可能性はありますし、逆にダウンする可能性もあります。
結論としては、「年収アップ=転職の成功」と思い過ぎず、年収にこだわりすぎるのは止めた方がいいというのが僕の考えです。
生涯年収を上げるなら、経験資産を
例えば、とあるベンチャー企業のお給料が高くて生活水準を下げたくないから他に移れない、とある日系大手企業では今の給与はそこまで高くないけれど手当が手厚く、この先年収が上がっていくことが見込めているから転職という選択を選べない。こういう人は意外と多いです。会社からすれば、離職率を下げたくてそうしているので、その点では成功しているといえますが、あなた個人の人生を見渡したときにそれは本当に得策でしょうか?
家計に置き換えて考えてみると、本当は旅行にずっと行きたいのに、目に見える貯金額が増えているからそちらで満足をしてしまって、節約を続けているような状況です。つまり、目先の貯金を追いかけてしまって、未来の経験資産を失っているのです。
また、今現在の給与が低い人に関しても給与=評価ではない、ときちんと認識することが必要です。
「何ができるか」「どんな価値を提供できるのか」
こちらの積み上げていく経験資産の方がゆるぎない価値です。あなたの長年のキャリアを下支えして、開いていってくれるのは、向こう数年の年収ではなく、積み上げていく経験資産の方ではないでしょうか?
アドバイス:年を経るにつれて、経験資産に差がつく