【ステイホーム週間に】理想の上司を妄想してみる?「上司愛に目覚める」マンガ9選

マンガ

公開日:2020/4/27

新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛が続く中、ダ・ヴィンチニュースがおすすめする「おうち時間充実!」のための読書・エンタメをお届けします。STAY HOME週間も本・エンタメで楽しく充実させましょう!
《以下の記事は(2019年12月)の再配信記事です。掲載している情報は2019年12月時点のものとなります》

 こんな人が上司だったら…誰しも一度は思ったことがあるはず。そこで本稿では理想の上司が登場するお仕事マンガをご紹介。上司に恋する『ホタルノヒカリ』や『うちの上司は見た目がいい』。頼れる上司が複数登場の『機動警察パトレイバー』など9作品を厳選した。

愛され上司はイケメン&有能なのにド天然? 『うちの上司は見た目がいい』

『うちの上司は見た目がいい』(山崎ハルタ/KADOKAWA)

 とある広告代理店の速水部長は、28歳独身の高身長高学歴、優しくて部下たちの人気者。しかしそのスマートな外見からは想像がつかないくらいの超ド天然…。そんな速水部長をフォローするのが才色兼備の26歳、青山。ふたりのやりとりはときに親子や姉弟のよう、そしてときには…。実際に速水部長がいたら目の保養にはなるだろうが、きっと部下は大変に違いない。

 ふたりの周辺の人間も描かれており、チャラいイケメン神崎主任の部下で、アルバイトの穂坂が彼にハートをキャッチされるエピソードも収録されている。

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同居する「干物女部下」を教育、そして…! 『ホタルノヒカリ』

『ホタルノヒカリ』(ひうらさとる/講談社)

 ドラマ化もされた本作の主人公・雨宮蛍は、休日はジャージで一日中ゴロゴロして過ごす干物女。彼女がひょんなことから上司の高野誠一と同居することになり、やがて…という恋愛ストーリー。

 最初高野は干物女の蛍を心配し、恋愛することをすすめ、応援してくれる。仕事以外も頼りになる上司なのだ。ただきれい好きが過ぎ、さらに味噌汁も出汁からこだわるなど、かなりめんどうくさい性格なのはご愛敬。その後のふたりを描いた続編、『ホタルノヒカリBABY』は現在も連載中(2019年12 月時点)だ。

「か……課長おおおおッ! ! ! !」部下感涙の理由とは? 『今どきの若いモンは』

『今どきの若いモンは』(吉谷光平/講談社)

 Twitterで「25万いいね」(2019年3月時点)を獲得し、多くの社会人たちから共感を集め話題になったのが本作。主人公の新入社員・麦田歩(むぎたあゆみ)が社会人の壁にぶつかり悩んでいると、その前に上司である石沢一(いしざわはじめ)課長がさっそうと現れる。そして水戸黄門の印籠のように、「今どきの若いモンは」と言い放つのだ。この後に続くポジティブなアドバイスに、若手社員たちは感激し、ホッとし、仕事に対して前向きになれる。

 石沢はコワモテではあるが優しく、口だけではなく、最後まできっちりフォローしてくれる。きっと誰もがこんな風に励まされて、やる気になりたいと思うはずだ。

こんな“かわいいおねえさん”上司に教わりたい! 『NEW GAME!』

『NEW GAME!』(得能正太郎/芳文社)

 本作はゲーム会社の新入社員・涼風青葉の痛快お仕事コメディ。SNSなどで人気に火がつき、忙しすぎる社会人の間で「今日も一日がんばるぞい」という青葉の台詞が流行ったとか、流行らなかったとか…。

 そんな彼女の上司であり先輩が八神コウ。彼女は昔、青葉が大好きだったゲーム制作者で、25歳にしてチームを統括するデキる女だ。ただ会社に泊まりこんだときには、服を脱いでパンツを丸出しにして寝てしまう天然ガールでもある。青葉は彼女にゲーム制作のいろはを学び、成長していく。ゲーム制作はキツそうではあるものの、アットホームで仲良しなこの会社で働きたいと思う人も多いだろう。

こんな上司なら仕事が癒しと笑いの時間に…『新しい上司はど天然』

『新しい上司はど天然』(いちかわ暖/秋田書店)

 主人公・桃瀬が転職した会社で出会ったのは、上司の白崎(しろさき)。クールでツンとした雰囲気で「パワハラされたら…」と不安を抱く桃瀬。だが実は白崎はド天然なだけだった。マウスと人の手を間違える、ノラネコと木を見間違える、シャープペンの芯の出る方を指でカチカチ…。上司がこんなだったら、仕事が癒しと笑いに満ちた時間になるのに!と多くの社会人のつぶやきが聞こえてきそうだ。

 さらに白崎は部下思いで、仕事はきちんとデキる、まさにいうことなしの上司である。どんな人が上司かわかるのならば、今すぐにでも転職するのに…。こんな風に思ったのは私だけではないはずだ。

憧れるのは女性関係だけじゃない! 出世一代記『課長 島耕作』

『課長 島耕作』(弘兼憲史/講談社)

 昭和から平成においての、サラリーマン男性たちのバイブルといっていいかもしれない。大手電機メーカーに勤める島耕作の出世を描いた大河お仕事マンガだ。連載は課長から始まり、その役職はついに社長にまでなる(現在は社長→会長→相談役)。

 大きな会社の中で特にコネや有力な血縁もなく、ときには左遷もされる島。ただ彼は持ち前のコミュ力の高さと、前向きな考え方で乗り越えていく。こんな上司なら、企業人としてはついていって間違いない、と思う。なお女性関係がなにかと取りざたされている島だが、そこは“時代”。ファンタジーととらえるべきで、ツッコむのはやぼというものだ。この点は決して手本にしてはいけない。

中間管理職の苦悩と葛藤に思わず感情移入! 『中間管理録トネガワ』

『中間管理録トネガワ』(福本伸行:協力、萩原天晴:原作、三好智樹、橋本智広:漫画/講談社)

 ギャンブル漫画『賭博黙示録カイジ』に出てくる悪役、利根川幸雄を主人公にしたスピンオフ作品。利根川はカイジに「金は命より重い‥‥!」などの暴言を浴びせる強烈なキャラクターだ。ただ本作では、帝愛グループの最高幹部にもかかわらず、悪魔的暴君である会長・兵藤に振り回される、悲しい中間管理職として描かれている。

 利根川が、困りながら、悩みながら業務を遂行している様子をみるにつけ、どこか悲しくて笑える彼と、一緒に働いてみてもいいかなと思わされる(帝愛グループは真っ黒なブラック企業なので入社したくはないが)。

昼行燈? 実は能ある鷹の仕事人が隊長! 『機動警察パトレイバー』

『機動警察パトレイバー』(ゆうきまさみ/小学館)

 本作は80年代後半から90年代を代表するSFコミックではあるが、同時に警察内の架空の組織「特車隊」を中心に描いたお仕事マンガでもある。主人公・泉野明の上司が隊長・後藤喜一。普段は“昼行燈”と呼ばれつつ部下を見守っているが、ここぞというときは的確な指示を飛ばし、野明たち部下をフォローする。能ある鷹は爪を隠すタイプの後藤は、のちに理想の上司キャラクターで上位になった。

 他にもメカニックの職人・榊のおやっさん、才色兼備の女性隊長、南雲しのぶといった優秀な上司キャラクターが登場。また敵方のシャフトにも、軽く見えて目的のためなら手段を択ばない、ちょっと怖いがデキる男、内海がいる。

共感必至! オタク上司は渋いけどキュート『おじさんはカワイイものがお好き。』

『おじさんはカワイイものがお好き。』(ツトム/フレックスコミックス)

 オタク趣味をもつ社会人は「わかる!」と涙を流すかもしれない。ある意味で理想的な上司を主人公にしたのが本作だ。主人公の小路三貴(40歳)は、スーツが似合うシブメン。仕事を完璧にこなし、体型も維持している。だがこれらも実は趣味のためだった。

 実は小路は“カワイイもの好き”で、特にパグをモチーフにしたキャラクター、パグ太郎がお気に入りなのだ。だがその趣味は周囲には秘密…。さらに彼はカワイイもの好きのおじさんたちのイメージが悪くならないよう、前述の通り仕事も見た目も日々、がんばっている。仕事とは直接関係ないかもしれないが、上司が余暇をゴルフなどの大人趣味ではなく、オタク趣味につぎこんでいたら、仲良くなれる気がする!

文=古林恭