病院の選び方から薬のことまで専門医が解説! マンガでわかる子どものアトピー性皮膚炎
公開日:2020/5/20
デリケートな赤ちゃんには肌トラブルがつきもの。もしかしてアトピー?と不安になるママも多いかもしれない。
『マンガでわかる! 子どものアトピー性皮膚炎のケア』(堀向健太、青鹿ユウ/内外出版社)は、そんなママにおすすめの一冊。小児科専門医でアレルギー専門医の堀向健太氏と漫画家の青鹿ユウさんがタッグを組み、クリニックの選び方から治療法、薬に関することまでわかりやすく解説してくれる。
「小児科専門医」&「アレルギー専門医」を受診しよう
うちの息子も0歳の頃は顔や体によく湿疹ができて、そのたびに何が悪いんだろう? 母乳? 洋服の素材? アレルギー? と一人でオロオロしていた。
子どもがアトピー性皮膚炎かもしれない…と思ったら、まずは近くの小児科に相談してほしいと堀向氏はいう。この時、気を付けたいのがクリニックの選び方。アトピー性皮膚炎の場合は、小児科を看板に掲げるクリニックの中でも「小児科専門医」かつ「アレルギー専門医」がいるクリニックを探すのがベターだそう。
専門医とは、学会の試験などをクリアした専門知識を持つ医師のこと。“アレルギー科”と掲げていても、専門医でない場合もあるから注意が必要だ。専門医がいるかどうかは、そのクリニックの看板やウェブサイトで確認できることが多い。
問診にもコツがあるという。クリニック受診時には、下記のことを伝える準備をしておこう。
1 湿疹について。いつからどの箇所に、どんな湿疹として始まり、どのように広がったか。
2 普段のスキンケアをどのようにしているか。
3 家族にどんなアレルギーがあるか。
4 受診するまでの治療について。
普段からスマホで湿疹の写真を撮っておく、症状をメモしておくなども◎。問診時に症状を的確に伝えることが正確な診断に役立つという。
ステロイドは正しく使えば怖くない!
子どもの湿疹を治す薬として使われているステロイド薬。でも敏感な赤ちゃんの肌にステロイドなんて強い薬を使って大丈夫なの? 悪影響がありそうだからなるべく使わないようにしよう…。私も初めて処方されたときは、そう思っていた。そんなステロイドについても、本書では詳しく解説されている。
「ステロイド外用薬」は肌の炎症やかゆみを抑えるのに大変有効な塗り薬。一口にステロイドと言ってもいろいろな種類があり、外用薬としてのステロイドは“体内に溜まって悪いことをする”ことはないという。本書ではステロイドの種類や効果、副作用についてもわかりやすく説明されており、適切な強度や量、使用間隔などのルールを守って使えば、決して恐ろしい薬ではないことが理解できる。
このほかにも正しいスキンケアの方法やアトピーを悪化させないための家庭環境の整え方など、アトピー性皮膚炎に関するギモンを専門医の立場から解説。子どもの肌トラブルに悩んでいる人は、ぜひ手に取ってみてほしい。
文=齋藤久美子
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