コロナショックで親子の間もぎくしゃく!? イライラ、モヤモヤ、どう乗り切ればいい? 元カリスマギャルママモデルが見つけた最強のポジティブ子育て
公開日:2020/6/10
家ごもりの家庭内で子どもとのバトルが勃発
首都圏でも新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が解除されたが、学校再開には段階を踏む自治体が多い。家ごもりで親子ともに生活スタイルが一変したいま、ママたちはいったいどんな困りごとを抱えているのだろうか?
月間900万PVの大人気ブロガーで、3人の子どもを育てるシングルペアレントの日菜あこが、ママたちに緊急アンケートを実施した。
「金銭面の不安」(41.8%)がトップに上がる中、次に多かった回答が「自分の時間がない」(22.1%)。幼稚園や学校が相次いで休校になってから、毎日、3食のごはん作りに追われて、子どもの相手に時間を取られる様子が伝わってくる。
なかでも、「子どもにイライラして強く怒ってしまう」という声がダントツで多かった。「塾のリモート授業を受ける姿を見てびっくり。緊張感ゼロ!」「反抗期の真っ最中です。顔を合わせる時間が多くなってお互いに憂鬱」「受験生なのに、ゲームばっかりしていてイライラ」「兄弟ゲンカが増えた」「外に出られない子どもの癇癪がキツイ」という声も。スマホやゲームをここぞとばかりに満喫する一方、子どもたちも閉塞感にイライラをつのらせている。どうしても、身近なママへの当たりがキツくなるようだ。
怒って言うと怒った返事。やさしく言うとやさしい返事
『3児を育てるギャルママの心でする育児』(KADOKAWA)には、高校1年生、中学2年生、小学6年生の3人の子どもを持つ日菜自身が育児で苦しみながら見つけた「モヤモヤする心の切り替え方&親子関係を豊かにする方法」が詰まっている。
たとえば、当時、小学6年生だった長男とのやりとりに子どもとのバトルを軽減するヒントが隠れていないだろうか。ある朝、「早く起きなさい!」と著者が長男に声をかけると、「起きてるよ!」とキレ気味の返事が。憤慨する母親を見て小学2年生の次女が言う。「起きてるのに『起きて!』って言うから怒るんじゃない? 『朝だよ♡』って言えばいいんだよ。怒って言うと怒った返事、やさしく言うとやさしい返事なんだと思うよ」。その日から、著者は「長男の態度ではなく、自分の言い方を変えよう」と決める。
また、「ママは、つい監督気取りで、子どもに『〇〇しなさい』『早くして!』など命令口調で指示をしがちです。でも、子どもは選手扱いにカチンときてしまう」と指摘している。そして、命令や小言が出そうなときは、「ママは子どもの監督じゃなくてサポーター。指導や指摘をする前に、『子どもは、いまどんな気持ち? どう言ったらやる気が出るかな?』と、寄り添ってあげてみてください」とアドバイスする。
・どんなときも、味方でいてあげること
・どんなときも、子どもを信じてあげること
・どんなときも、「ありのままのあなたが大好き」と受け入れてあげること
これは、著者が大切にしている「3つのどんなときも」という子育てのモットー。この3つが頭にあると「勉強しなさい!」ではなく、「何時になったらやる?」と聞く心の余裕が生まれるそう。子どもだって、ママと同じようにいつもと違う毎日に不安やイライラを抱えている。頭ごなしの命令をやめて子どもに判断をゆだねると、親の言葉を聞く姿勢になるし、「子どもが自分で考えるクセ」もついていく。
子どもにイライラするのは「疲れが溜まっている」サイン
ママである前に人。イライラするのはあたりまえのことだ。ましてや、経済的な不安、学習が遅れる不安、健康被害の不安など、先が見えない心配をたくさん抱えているときなのだから。本書には、「イライラしたら、『わたしはいま、疲れているんだな』と気づいてほしい」とある。「『がんばってるね。自分、お疲れさま』と心をねぎらってあげてください」という一節にジーンとする。そして、ゆっくりお風呂に入る、いい香りをかぐ、好きな本やテレビを見るなど、ホッとするリセット時間を持つことをすすめるのだ。
緊急事態宣言が解除されても気は抜けない。ママたちの負担が一気に減ることもない。だからこそ、この一冊で、行き詰まった心をほぐすヒントを見つけながら、育児の楽しさを再発見してみてほしい。
文=田中麻衣子
【著者プロフィール】
日菜 あこ(ひなあこ)
1984年生まれ。高1、中2、小6の3児のシングルマザー。元・雑誌『アイラブママ』専属モデル。メンタルスペシャリスト、子育てアドバイザーの資格を活かし“ギャルママ心(こころ)育児研究家”として育児に「心」を使う重要性を日々実践しながら研究する。ママが制服を着て、育児で必要な心のスキルを学べる「ママ高等学校」校長。
オフィシャルブログ「心でする育児」:https://ameblo.jp/hinaako