外出先でのUSB充電は危険!? テレワーク時代の到来とされる昨今、パソコンとスマホの使い方をおさらいしよう
公開日:2020/6/21

先日、自宅のパソコン(以下PCと表記)を新調した。振り返ると10年近くも旧機種を使い続けていたのは、我ながら無茶をしたものである。いざ新調するとその快適さには目を見張るばかりで、もっと早くしていればとも思うものの、今はその性能を存分に堪能したい。しかし、執筆に欠かせないPCなのに、こうもテキトーな使い方では、今後が心配である。これを機に改めて学び直す時かと思った時、本書を見つけた。
『プロが教える新常識 パソコンの超残念な使い方』(吉岡豊/青春出版社)は、PCの使いこなしを学び直せる一冊だ。小生も長年PCを使い続けているのだが、特に習ったわけでもなく雑誌などで覚えた知識で「なんとなく」扱ってきた。もしかすると読者の皆さんも、その「なんとなく」で使い続けてきた人は少なくないのでは? 本書ではPCに苦手意識のある初心者に向けての心構えに始まり、慣れた人だからこそ惰性で行っている「超残念な使い方」への注意点が数多く書かれている。小生自身も思い当たる節があるので、ピックアップしたい。
フリーズ中の「キー連打」は状況を悪化させるだけ
アプリが反応しなくなった時、マウスのボタンやEnterキーを連打してしまった経験は、きっと多くの人にあるはず。勿論、小生も何度か覚えがある。だが、キーの連打など事態の解決には一切関与せず、場合によっては悪化させてしまうことも。これはPCがデータの処理に時間が掛かっているだけなので、しばらくそのままにしておくのが正解だ。それでも解決しない場合は〔Ctrl〕+〔Alt〕+〔Delete〕キーを同時に押し「タスクマネージャー」を起動し、「プロセス」タブを開く。次に「アプリ」の一覧で目的のアプリを選択し「タスクの終了」を選べば良い。ただし、保存していない作業データは消えてしまうので、こまめに保存しておこう。


公共のUSB充電ポートに潜む情報漏洩リスク
これはノートPCだけでなく、スマートフォンやタブレットの利用者にも気を付けてほしい項目だが、昨今、公共施設や屋外に充電用USBポートが設置される例が増えている。だが、それにはまれにPCやスマホの情報を盗み取るマルウェアが潜んでいるかもしれないのだ。「ジュースジャッキング攻撃」と呼ばれており、それを防ぐ対応USBコネクタも販売されているのだが、2万円近くするそうな。
「フォロー&リツイートで現金プレゼント」に潜むワナ
ツイッターで時折みられる「フォローして投稿をリツイートしてくれれば、現金を差し上げます!」といった投稿。現金以外にも物品だったりすることも多々あるが、これらは企業の公式キャンペーン以外はすべて詐欺だと思っておくべきだ。もし応募した場合「情報商材の広告がダイレクトメールにひっきりなしに届くようになったり、現金振り込みのための手数料をだまし取られたりする」ということである。これに対し「現金や商品の画像も添付されていれば信用できる」という意見もあるだろうが、画像など簡単に用意できるし、そもそもどこの誰かもわからない相手の投稿を、なぜ信用できるのか? よく考えよう。
ネット社会が到来して早四半世紀経つわけだが、まだその情報の波に溺れる人は多い様子。折角のテクノロジーも、その利便性に振り回されていては残念。自宅でのテレワークが話題になった今こそ、本書を片手に「超残念な使い方」を卒業してほしい。
文=犬山しんのすけ