脚本家・中園さんが好きな占い師は… 自分に合う占いを見つけよう!/占いで強運をつかむ④

暮らし

公開日:2020/7/9

「ハケンの品格」など大ヒットドラマを数多く手がける人気脚本家・中園ミホさん。人生は全部占いで決めてきたという著者が語る「占いを人生に生かす秘訣」をご紹介します。しあわせになりたいあなたの背中をそっと押してくれるはず。

『占いで強運をつかむ』(中園ミホ/マガジンハウス)

複数の占いを使いこなしなさい

自分に似合うシャツを探すように、自分の感性にしっくりくる占いを見つけましょう。
その日の気分によっていくつか使い分けても。

 占い師になるぐらいですから、わたしは占いが大好きです。

 だけど、自分自身のことを占ったときに、あまりよくない結果が出てしまったら、どうすると思いますか。

 まず、私も人並みに落ち込みます。それから、ものには何でも例外があるし、占いだって外れることがあると楽観的に気持ちを切り替えます。

 そして、ほかの占いを見ます。

 占星術のホロスコープが良くなかったら次は気学、それでもダメなら易学、風水、タロットカード占い……といった感じです。すると、かならず良いものが出て来ます。

 占いは自分の気分を上げるためのもの。良いことは信じて、悪い結果が出たら、ほかの占いを見て自分を元気づける。それを心の栄養に励ましてがんばる。これがわたしの占いとのつきあい方です。

 また、いくつかの占いを使いこなすことで、運気がいいときに調子があまり良くなかったり、悪いことが起こったりする原因がわかることがあります。わたしはそういうときは、ほかの占い師にも見てもらうのですが、「こういう悪い結果が出ています」と言われることでうまくいかない理由がわかってすっきりし、かえって安心します。

わたしが好きな占い師

 わたしがよく見る占いサイトや本は、ドクターコパさん、しいたけさん、占星術なら鏡リュウジさん。コパさんの「今年のラッキーカラー」は必ずチェックして、勝負服を選んだり、ポイントになるアクセサリーや小物を身に着けるようにしています。

 コパさんの風水術にはたくさんのファンがいて、長年愛され続けています。それほど多くの人を幸せに導いてきたのですから、信頼できますよね。

 しいたけさんの占いは、ウェブサイトでよく見るのですが、読んでいるだけで気持ちが前向きになります。何となく疲れているときには、「今はがんばりすぎないで、ちょっとお休みしましょう」と、やさしい言葉をかけてくれたりします。そのおかげで、「よし、またがんばろう」と思えてくるのです。

 鏡リュウジさんは王道の占星術ですが、大学院で心理学の研究をなさっていたとうかがいました。心理学をベースにした語り口で、とても説得力があります。わたしはかに座なのですが、「今年のかに座はこんな感じ」と大まかな流れを占星術でつかんでおくようにしています。

旅先でも占ってもらう

 占い好きのわたしは、旅に出かけた先でも占ってもらいます。

 昨年、林真理子さんとネパールに行ったときもそうでした。林さんも占いが大好きで、好奇心旺盛な方。地元のレストランのご主人が占いをなさっていて、とてもよく当たると聞き、「行ってみましょう」と翌日、一緒に旅行していたメンバー全員を誘って、お宅を訪ねました。

 独特の占いで、まず全員で踊りを踊らされ、大爆笑しましたが、わたしは「あなたはふたりの女性から嫉妬されています。仕事上のことで邪魔をされます」と、かなり具体的に忠告されました……。どうしたらいいのでしょうと尋ねたら、お守りをいただきました。今思うと、その占いとお守りのおかげで邪気を飛ばしてくれたようです。

 旅先の占いは非日常だから楽しいですよね。いいことを言われたら信じればいいし、嫌なことを言われたら「インチキだったかもね」と笑い飛ばせばいい。

 言われたことがどうしても気になるなら、帰国してから自分の好きな占い師の本やウェブサイトを見て、気分を上げる。

 外国での占い体験、旅の楽しみのひとつにいかがですか。

自分に合う占いを見つけるコツ、脅す占いはダメ

 自分にとってベストな占いはどうやって見つければいいのでしょう。

 わたしはいくつかの占いを試してみて、「この占いどおりにやってみたらなんだか楽しかった」とか「毎日が生き生きしてきた」と思えたもの。それがあなたに合った占いだと思います。

 一方、気をつけたいのは読むと憂鬱になってしまうもの。

 悪いことばかり書いてあったり、お説教調で気が滅入ったり。気持ちが下がる占いや少しでも自分と合わないなと思った占いは、ちょっと離れたほうがいいでしょう。

 また、対面で鑑定してくれる占い師を見つけるにはどうしたらいいですかとよく聞かれるのですが、コツはまず、占い通の友だちに聞くことです。

 そして、その友だちがその占い師のところに行くようになってから楽しそうだったり、しあわせそうだったりしたら、紹介してもらいましょう。友人にとってはいい人でも、あなたとの相性はわかりません。一度行ってみて、自分に合うかどうか確かめてください。

 たとえよく当たると評判の占い師でも、あなたの運気が悪くなるようでは本末転倒です。ご自身の感覚を大切にしてください。

 中には、「あなたは一生、運のない人だ」とか「なにをやってもダメ、結婚もできません」などと、脅すばかりでかすかな救いの言葉さえもない占い師もいるようですが、四柱推命では絶対的に悪い運勢の人なんていません。占いではそんな結果は出ないのに、どうしてそんなことが言えるのかわたしにはわかりません。そういう占い師には「生年月日を教えて」と、わたしが「占い返し」をしてあげたくなります。

負のエネルギーは全開に燃やして、パワーに変える

 占い師に、救いのないようなことを言われたり、脅されたりしたら……。

 かの林真理子さんも20代のころ、そのような体験をしたそうです。

 デビューして間もない頃、ある評判の占い師に見てもらったら「あなたには仕事運がないから、早く田舎に帰って結婚しなさい」と。その占い師は今も活躍なさっているそうですが、林さんに関しては全く当たらなかったということですね。もしわたしがそんなことを言われたら、ひどく落ち込み、打ちひしがれていたでしょう。

 ところが、林さんのすごいところは、「絶対にあの占いどおりにはならない!」と自分を奮い立たせ、そのときの悔しさをエネルギーに換えていること。自分を否定する占い師の言葉までプラスに換えて、人生に活かしているのです。

 失恋、失業、自信喪失など、人生でマイナスのことが起きるのにも、きっと意味があります。失うことのほうが、じつは人を成長させ、結果的に大きなものをつかむことができるとわたしは信じています。マイナスのエネルギーをプラスに変換すると、圧倒的な強さが身につく。林さんのような女性のそばにいると、それを何度も感じることがあります。

 嫌なことがあったら、他人を恨むのではなく、それはチャンスと思って、その悲しみや悔しさ、怒りのエネルギーを自分の中で全開に燃やしてほしいと思います。やけくそでも何かにぶつけたら、案外そのあとの人生が変わるかもしれませんよ。

<第5回に続く>