人に話せない性癖、破廉恥な体験談…エロ話をツマミに酒を嗜む「猥談バー」で繰り広げられるのは?

マンガ

更新日:2020/7/3

猥談バーで逢いましょう
『猥談バーで逢いましょう』(佐伯ポインティ:原案、地球のお魚ぽんちゃん:漫画/新潮社)

 心を許したもの同士だけで愉しみ嗜む、性に関する会話…「猥談」。要はエロ話とも呼ぶものだが、扱いを間違えれば、会社どころか社会のコンプライアンスに引っかかり、世間から追放されてしまうこともある。とても繊細で、個人のとてもプライベートな話題を含む会話のジャンルだ。そんな猥談をもっと楽しみたいという人たちが集まる場が、「猥談バー」。そんな会員制バーが舞台の『猥談バーで逢いましょう』(佐伯ポインティ:原案、地球のお魚ぽんちゃん:漫画/新潮社)をご紹介!

男性も女性も自身のエロ体験談を語りだす…

 都内某所。看板のないとあるバー。マスターの前でお酒を嗜みながらある女性客が、思い出したかのように一言。

「思い出すなあ…彼の秀才◯玉…!」

 そこから赤裸々に語りだすエロ体験談。その内容はフツーの人にとっては未知で超刺激的! また別の夜には、また違う客が自らのエロ体験談をマスターの前で語る。そう、ここは夜な夜な紳士淑女がパンチのきいたエロ話を披露しに訪れる、「猥談バー」という会員制バーなのだ。このマンガは、猥談バーに来店するお客さんの話によって繰り広げられるトークバラエティなのである。

 猥談バーに集う客には、フツーの人には理解し難い、大変クセの強い“性癖”を告白する人も多い。第1巻の猥談に登場する性癖を一部紹介すると…、

・高×××に欲情する女
・××挿入に関する実験をする女
・×合わせして新たな快感を得た男

 全部書いてしまうとネタバレになってしまうので、一部(大部分?)伏せ字にしてみたが、そうでなくてもなかなか大っぴらに明かしづらいワードが多い。想像するだけでもかなり特徴的な性癖だ。

 もしかしたら、読者の中にも他の人には分かってもらえなそうな性癖を隠し持っている方がいるかもしれない。そういう方は、ジャンルは違えど本作で語られる性癖の“特異なポイント”に共感するかもしれないし、逆に自分がノーマルだと思っている方は、新たな世界を覗き見る感覚で、ドキドキワクワクと猥談を楽しめるハズだ! (でも果たして、あなたのノーマルは、本当にノーマルかなぁ…ふふっ)

 性癖は十人十色。なぜここまで多種多様な性癖を持つ人たちの猥談が集まるのか? 1巻からかなりのインパクトとスピード感である。ネタ切れガス欠状態にならないのか心配する方もいるかもしれないが、なんとこの猥談バーは実在するのだ。しかも「猥談バー」という名前で! バーの代表は、この作品の原案者であり、本編では店のマスターとして登場する佐伯ポインティ氏。店舗は新宿歌舞伎町店を含め東京に4店舗、大阪に1店舗、そしてネットを介したリモート系のバーチャル店舗の計6店舗。つまり、この作品で紹介されているのは、実際に来店されたお客様からの“リアル猥談”なのだ! だから、バーにお客さんが途切れない限り、ネタは尽きることがない。どうぞ安心して(?)読み進めていただきたい。ちなみに、猥談バーで楽しむには「おルール5カ条」が課されている。

【猥談バーのおルール5カ条】
1.猥談バーでは、“猥談だけ”を楽しむこと
2.相手の性癖・性体験を否定しないこと
3.連絡先を聞いたり、触ったりしないこと
4.猥談できるような量のお酒を飲むこと
5.脳をムラムラさせて真っ直ぐ帰ること

 美味しいお酒と共に、純粋に猥談を語って聴いて楽しみ、心に溜まったエロの部分を会話として発散し、気持ち良くご帰宅いただく…これはオトナの社交場だ!

 さてここで私もとっておきの猥談をご披露…と思ったが、いやーすみません、残念ながら文字数が規定を超えてしまった。こんなホラは忘れてもらうとして、本作をキッカケに、猥談バーへの興味が湧いてきたという方は多いのではないだろうか? ぜひこのマンガを読んで知られざる性癖を奥までズップリ堪能していただき、脳から分泌されたエッチな汁を気持ちの潤滑剤にして、続刊に期待を高めていくのが、最高のオーガズムへの近道だろう――と脳から自然と出てきた言葉(=心の本音)としてそのまま書き記しておきたい!


文・手書きPOP=はりまりょう

【こちらも読みたい!】
▶女友達のエッチなチョッカイが止まらない! 一線越えたらそこで終わりとわかっているけれど…!?