愛があれば、どんな壁も乗り越えられるのか?タイBL『DARK BLUE KISS』が教えてくれる大切なこと

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更新日:2020/7/4

 いまやTwitterの世界トレンドで1位を取るほどの人気コンテンツとなった“タイBL”。とはいえ、タイのドラマ、しかもBLという世界に二の足を踏んでいる人も多いはず。そんな人たちにこそ知ってもらいたい、今だからこそ観たかったラブストーリーが満載のタイBLの魅力を、その沼にハマったいちオタク目線から紹介します!

 知るほどに、観るほどにハマってしまうタイBLの魅力を語るこの『あつまれ! タイBLの沼』。第4回は、愛し合っている2人に、どんな壁が立ちはだかったとしても、“愛”があれば乗り越えることができるのかという、永遠のテーマを全力で問いかける『DARK BLUE KISS』を紹介します。

「どんなに悪い日であっても、一緒に乗り越えていくために、その手を離すことなく握っていることができるかどうか、それだけだ」

 これは『DARK BLUE KISS』で語られていたこと。永遠の愛を誓ったとしても、第三者の存在や勘違い、愛しすぎてしまったからこそ芽生えてしまう猜疑心などで、純粋に相手を想えなくなってしまう経験は、誰もがあると思います。本作は、次から次へと訪れる問題をPeteとKaoの2人がぶつかり合いながら、…いや、かなり強めにぶつかり合い衝突し合いながら解決し、お互いの愛を深めていく物語なのですが、ちょっとかわいそうなくらいその問題がハードなんですよね。

OP映像もシリアス。Kaoを演じるNewの涙が…。

 まず、主人公であるこの2人は、『Kiss the series』で、サブカップルとして登場したところ、その人気からメインカップルとして本作が制作されたという、かなりの出世カップル(なので、ふたりのなれそめは『Kiss me again』でご確認を)。

 本作は2人がすでに付き合っているところから始まります。お金持ちで、同性愛に対して寛容な父を持つ、喧嘩っ早いけれど、Kaoのことを心から愛しているPeteと、女手ひとつで育ててくれた母親を楽させてあげたいがために、大学に通いながら家庭教師のバイトを頑張り、妹の金銭的援助もする心優しいお兄ちゃん、Kaoは、カップルとしてとても仲良く学生生活を送っています。でも、2人が付き合っていることはみんなに内緒。Kaoは同性愛者であることを、優しくて大好きな母親にカミングアウトすることで、困らせてしまうのではと悩んでいたのです。本作は、この“カミングアウト”が大きなキーワードになってくるのですが、早くみんなに認めてもらい、堂々としたいPete、Pete

のことは大好きだけど、母親のことも困らせたくないKaoの問題が出てきてしまうのです。これは難しい~!!!! それだけでも大きな問題なのに、ここにKaoにグイグイと迫ってくる年下イケメン、Nonが出てくるものだから3人の関係はぐちゃぐちゃに。

 優しいからこそ、すべてを背負い込み、悲しくふさぎ込むKaoのことを全タイBLファンが優しく包んであげたい! オレが! 守る! となるに間違いありません…。

 どうしても物語のシリアスさに注目しがちですが、2人の仲良しシーンは、たまらなくかわいいんです! 1話では、みんなに見えないようにプールの中でキスをしたり、

 車のなかでPeteがKaoにキスしようとしてグイグイ迫ったりと、「バレたくないんじゃないんかい!」と思わずツッコんでしまうような2人のイチャイチャは見ているこちらが大声を出してしまうほど!

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 Peteの家のリビングでいい雰囲気になっているときにPeteの父親が入ってきては「そういうことは部屋でやりなさい」とツッコむ場面も最高! さらに、Kaoが拗ねたPeteに対して「ナ~ナ~ナ~」と甘えるシーンは殿堂入りです…。たとえどんなことがあったとしても、あんなにかわいく甘えられたら秒で許す…。もちろん、Peteも秒で許していました。やむなし。

 本作は、この2人の他に、もう一組、カップルが登場します。それが、『Kiss me again』でKaoに想いを寄せていたSunと、Sunの弟の友だちで、こちらも喧嘩っ早いMork。こちらのカップルもたまらなく愛おしいのでぜひ一緒に楽しんでください。

 この4人が、しっかりと試練を乗り越え、ちゃんと愛を深めてく姿は、相手を理解すること、そして受け入れること。さらには自分と家族の在り方、愛する人を守るためにはまず自分を理解することを教えてくれます。自分をただ通すだけでなく、そして相手を傷つたくないから我慢しすぎるのではなく、尊重し合う関係を築いていく2人からは、多くのことを感じさせてくれるはずですよ。

 愛するがために、執着してしまう。その執着は、果たして正義なのか、それとも…。本作は、1話終わるごとに、心に刺さる言葉を残してくれます。じっくりとその言葉を反芻することによって、ただドラマを見て楽しいという気持ちだけでなく、自分のことを振り返るいいきっかけを与えてくれるのです。しかも、説教くさくなく、自然と伝えてくれるからこそ、心に入り込んでくるんですよね。

 さて、このPeteを演じたTay Tawanくん、本作で人間味のある喜怒哀楽を思いっきり表現してくれたからこそ、普段はどんな人なのだろうと思い、インスタを見てみればビックリ! そのスタイル抜群&オシャレな写真で魅了してくれます。

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เก้าไปด้วยกันนะ ? #thxfor1.9

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 しかも、以前日本のアイドルグループBOYS AND MENのバラエティ番組『Find the WASABI』に出演。こちらでは浴衣を着る姿が見られるだけでなく、日本で無邪気に遊ぶ姿がたまらないのでぜひチェックしてみてください。

https://www.tbs.co.jp/wasabi-wasabi/#paravi

 そしてKaoを演じたNewくんは、ふんわり童顔なのにビックリするほどの筋肉の持ち主。『SOTUS the series』でエムくんを演じていたこともあり、知っている人も多いはず。ホッキョクグマ、白くまちゃんと呼ばれているかわいさも納得ですよね。

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Which smile do you like 1, 2 or 3?

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 その柔らかいビジュアルから、いつも優しくて温かくて、ちょっと困る役を引き受けているからこそ、全力で彼が幸せにハッピーに過ごしているだけの映像が見たい…と思っていた方、朗報です。

 ドラマではありませんが、この2人がずっとデートをしている番組が(しかも結構な回数)存在するのです。え、なぜかって? まったくその謎が解けませんが、でも需要に応えた結果であることは間違いありません! もし私が、彼らが所属するテレビ局、「GMM」の上層部だとして、この企画書が上がってきたらすぐにOKの判を押すでしょう。

 なぜか距離感がおかしい2人…。ずっとくっつきながらご飯を食べています…。そしてこの2人がおいしくご飯を食べている映像を見るだけで、なぜか元気が出てきます。ありがたさしかありません。

(ただ見せたい2人の素敵な姿)

 この2人は『GLOBAL LIVE FAN MEETING』に出演。「VLIVE」でアーカイブのチケットを購入することができるのでこのチャンスをお見逃しなく!

 ぜひ、『KISS the series』とともに『DARK BLUE KISS』、そしてデート番組まで見て、ふたりの軌跡を楽しんでください!

文=吉田可奈

<プロフィール>
吉田可奈:好きをとことん広めたいエンタメ系フリーライター。ダヴィンチやInRed、俳優誌などで執筆中。