【権兵衛が種まきゃからすがほじくる】「それ今片付けたヤツ!!」お兄ちゃんの努力が台無しに…!/やばいことわざ③

文芸・カルチャー

公開日:2020/8/10

ことわざは先人たちの知恵の宝庫。「なんでわかったの?」と聞きたくなるほど、今の自分をぴったり言い当てられていることも! 予言されているようで「やばい」ことわざを、使い方と子どもあるあるを添えてご紹介します。

やばいことわざ
『やばいことわざ』(齋藤孝:監修/アスコム)

権兵衛が種まきゃからすがほじくる

やばいことわざ p.52

 せっかく仕事をしても、他人が壊していくので無駄骨だということわざ。どこかおかしみがあるよね。三重県に伝わる民話がもとになっている。

 権兵衛は江戸時代に武士から農民に転職したという実在の人物だ。慣れない種まきで、まいたそばからからすに食べられてしまう。村人たちは「権兵衛が種まきゃからすがほじくる/三度に一度は追わねばなるまい」とはやし立たてた。

 めげない権兵衛は、のちに村一番の農家になる。ことわざになるほど愛されていたんだ。

使い方
「誕生日会用に料理をいろいろ作ったのに、お兄ちゃんが次々味見してなくなっちゃった」
「権兵衛が種まきゃからすがほじくる」

予言された君へ!
子どもの君は「権兵衛」より「からす」に近いことが多いかも?

<第4回に続く>