頑張ってるのにやせられない人の特徴とは? 食事制限や運動の前にチェックしたい“こじらせ”解消法
公開日:2020/8/4
ダイエットが終わらないのは、努力不足のせいでしょうか。それとも意志が弱いせい?
成功率98%をほこるダイエットコーチの七瀬葉さんが上梓した『「ダイエットこじらせさん」が今度こそやせる本 食事制限ゼロ、運動ゼロ』(講談社)によると、やせるために必要なのは「気合い」でも「根性」でもありません。じつはダイエットの始め方(出発点)にこそ、やせるための秘訣があったのです。
著者は真面目なのになかなかやせられない人たちのことを、親しみを込めて「ダイエットこじらせさん」と呼びます。ダイエットのスタートには食事制限でも運動でもなく、まず「こじらせ」にアプローチして、解きほぐすことが大切なのだとか。
本稿では、真面目過ぎるくらい頑張ってもやせられない「ダイエットこじらせさん」たちの特徴を紹介します。
ダイエットこじらせさんは遠慮した目標を設定しやすい
ダイエットこじらせさんは、自分のことを過小評価しやすい傾向があります。そのため、目標設定も過去の自分を振り返って、遠慮したものになるのだそう。
たとえば、清楚かつおとなしめの女性が、「せめてワンピースが可愛く着られるような体型になりたいです」という目標設定をすることがあります。けれどよくよく聞いてみると、憧れの人としてセクシーなハリウッド女優さんの名前が挙がり、「じつはセクシーで大胆なファッションをしてみたい」という願望があることに気づきます。これまで(過去)の自分のキャラクターを考えて、似合わないと決めつけていたのです。(p.22)
遠慮した目標は心の底から望んでいるわけではないニセモノのゴール。そのため、途中で簡単に諦めてしまいやすいのです。
本当にやせるためには、これから自分がどうありたいか、“未来志向”で目標を設定することが大切だといいます。「できる」「できない」で考えるのではなく「やりたい」「なりたい」という気持ちを大切にするということです。
ダイエットの目的やゴールを「他人軸」で考えている
他人の目を気にして物事を判断しやすいのも、ダイエットこじらせさんの特徴のひとつ。ダイエットの目標設定にも「他人軸」が入り込み、うまくいかなくなることがあるのだそう。
「みんながアッと驚く『私』になる」という「他人軸」の目標を設定したとします。どれくらい変わったら周囲が驚くかは、「私」にはコントロールできません。すると、どこまでやせたら達成できるかが見えず、ダイエットに終わりがなくなってしまいます。(p.28)
たとえば、本書には、マイナス18kgのダイエットに成功したものの、職場で誰にも気づいてもらえずにリバウンドしてしまったダイエットこじらせさんのエピソードが紹介されています。
このダイエットこじらせさんはその後、「10kgやせて、日々笑顔で過ごす」という「自分軸」の目標設定をすることで、まわりの反応を気にせずにすみ、ダイエットを終わらせることができたそうです。
誰かを見返したい、負けたくないという気持ちもダイエットの励みになりそうですが、まずは自分がどうなりたいかを考えられるといいですね。
ダイエットこじらせさんは自分を“満たす”習慣を持とう
「これくらいでやせたとは言えない」「下半身はまだまだ…」など自分へのダメ出しも多いダイエットこじらせさん。自分のマイナス部分にばかり目がいき、プラス面をスルーしやすいといいます。
しかし、18kgやせても他人軸の考え方のせいでリバウンドしてしまったダイエットこじらせさんのように、自分の心が満足しなければ、いくら体重が減ってもダイエットは終わりません。
そこで本書で紹介されているのが自分の魅力を書き出すワークや、自分で自分を褒める習慣などの自己肯定感を高めるもの。自分に対してのハードルを高くしやすいダイエットこじらせさんは、「こんなことで?」と思うようなことでも自分を褒めるクセをつけておきたいのです。
この本を手に取ったというのも、ダイエットをあきらめていないからこそ。その前向きさもぜひほめてあげてください。(p.148)
「ダイエットこじらせさんって、私のことじゃん」と感じたなら、真のゴールにたどり着くためのスタート地点にまだ立てていないのかもしれません。
本当に望む自分の姿を目指して、今度こそ終わらないダイエットを卒業してみては?
文=ひがしあや