記録的な猛暑が続く今年の夏。夏バテ知らずの身体をつくるには、まずしっかり食べることが重要だ。とはいえこの暑さでは、食べることすら面倒…なんて感じている人も多いはず。そんなときに頼りになるのが台湾料理。沖縄にほど近い南国・台湾の夏は気温40℃超えが当たり前。台湾人のパワーレシピを、食卓に取り入れることをおすすめする。

『日本の調味料と食材で作る　ペギーさんのおいしい台湾レシピ』（ペギー・キュウ/KADOKAWA）はタイトル通り日本で手に入るものを使って現地の味を簡単に作ることができると、台湾ラバーの間で話題沸騰中の1冊。発売1カ月ですでに3刷重版がかかる今夏の大ヒットレシピ本だ。著者のペギー・キュウは日本での留学経験もあり、英語と日本語が堪能な台湾人料理研究家。日本と台湾、似ているようで異なる食材のポイントなどがわかりやすく解説されており、日本滞在中に味の再現で苦労したという彼女の創意工夫が凝縮されている。

　スパイシーな香りが食欲をそそる料理も人気。白こしょうをたっぷり使ったすっきり味の鶏手羽スープや、にんにくがガツンと効いた冷たいあえ麺、茶葉とスパイスで煮た煮玉子など、台湾食文化の源にある薬膳の知恵が生きたレシピが、どれも簡単に作れるように紹介されている。気軽に海外旅行に行くことができないいま、こうした本場のレシピを家庭で作ることができるのはとても貴重だ。

「夜市の大人気B級グルメ」「台湾式朝ごはんと身体に優しいスープ」「ご飯がすすむ食堂のおかずと小皿」「台湾の調味料を上手に使い切る」「旨味ぎっしり！台湾式鍋料理」「甜品（てぃえんぴん）〜ほっこり癒やしの台湾スイーツ」の全6章で構成、85品のレシピを網羅している。

「大好きな日本と深い絆で結ばれている台湾。お互いの文化交流の架け橋のひとつになりたいという思いで作ったレシピ本です。この本を通してもっと台湾を好きになってもらえたらうれしい」とペギーさん。がっつり元気をチャージしたいときの肉料理から、野菜がたくさん食べられるさっぱり常備菜、ヘルシースイーツまで気分に合わせて手軽に楽しめる台湾レシピ。ぜひ台湾に思いを馳せながら家庭でも味わってみてほしい。

写真／原 ヒデトシ