ワイシャツの裾が波型なのは、パンツの役目を果たしていたから!/毎日雑学
更新日:2021/1/3
身近なのに意外と知らない身の回りのモノの名前の由来や驚きの事実。オフィスで、家庭でちょっと自慢したくなる、知っておくだけでトクする雑学を、毎日1本お届けします!
この雑学ではワイシャツの裾の形が長い理由について解説します。
雑学クイズ問題
【ワイシャツの裾は、なぜあの形をしているのか?】
A.手を洗った後に手を拭くため
B.偉い身分の証
C.中世ヨーロッパで流行したファッション
D.下着として機能していた名残り
答えは記事内で解説していますので、ぜひ探しながら読んでみてくださいね!
ワイシャツの裾の形が長い理由、オシャレ目的ではない。
おそらく、社会人の男性は誰もが一度はワイシャツに袖を通したことがあるのではないでしょうか? 今回はそんなワイシャツの意外と知られていない雑学について紹介します。
ワイシャツはよく見ると不思議な形状をしていて、左右の裾だけが短くなっており、お腹とお尻の部分は長く作られています。ワイシャツのお尻の部分にあたる裾が、なぜあんなに長く作られているのかご存じでしょうか?
一般的には、座ったりかがんだりする時にシャツの裾がズボンから出てしまわないようにするためだと考えられています。しかし、実はそれは間違いで、あのような形状になったことにはもっと他に理由があるのです…。
【あの形は下着の名残りだった!】
実は、ワイシャツの波形の裾は、もともと下着を兼ねていた時の名残りなのです。上着の内側に着る衣類として、ワイシャツの原型のような衣類が生まれたのは、17世紀のことです。襟やカフスのような目立つ部分は取り外して洗ったり、取り換えられるようになっていて、和服用の下着である襦袢(じゅばん)のような存在でした。
白いシャツが基調なのも、そもそも下着だったからなのです。当時の人々はパンツをはかずにそのままズボンをはいていましたが、下半身の大事な部分は布でくるんだ方が衛生上好ましかったのです。そこで、ワイシャツの裾の前後を長くして、パンツとして機能させていたわけですね。
日本には、古来からふんどしという下着がありますが、今ではほとんどの人がパンツを履いているため、ワイシャツの裾が波形である必要はなくなりました。それでも、ワイシャツの形の伝統として残っていて、裾の形は現代でもそのままです。同じく下着から生まれたTシャツは、裾がすっきりと水平にカットされているのに、なんだか不思議ですね。
【ワイシャツの語源】
ちなみに、「ワイシャツ」という名称は、衿の三角ゾーンの部分がYの字に似ていることからネーミングされたと思われがちです。しかし、実は衿の形は関係がないそうです。
これは、英語の「ホワイトシャツ」がなまって生まれた日本独自の言葉であり、外国では通じない言葉なのです。
ちなみに、ワイシャツは明治時代には「白襦袢」と訳されており、ワイシャツという言葉が広まったのは、大正時代になってからのことでした。
スーツにネクタイというビジネスファッションが普及するのと同時に、ワイシャツも普及していき、そのまま戦後のサラリーマン社会の到来で一気に広く一般的になったのでした。
それでは雑学クイズの正解発表です、答えはもうお分かりですよね?
雑学クイズ問題解答
雑学クイズ問題の答えは「D.下着として機能していた名残り」でした!
まとめ
ワイシャツの裾が変な形になっているのは、17世紀に下着として機能していたためである。
白が基調なのも、元々が下着だったからである。
ワイシャツは、ホワイトシャツがなまって生まれた日本独自の言葉である。
ワイシャツは、明治時代には白襦袢と訳されていて、ワイシャツという言葉が広まったのは大正時代になってからである。
その後、スーツにネクタイというビジネスファッションが普及するのと同時にワイシャツも普及していった。
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